時代と共に形が変わり、最近ではさまざまな在り方が論じられる「結婚」。仕事の安定を意識しつつ若いうちに親になることを望み、男性は顔、女性は経済力を重視して相手を選ぶ。今回の調査結果から見えてきた慶大生の結婚観は、良くも悪くも保守的だ。

「将来、結婚したいですか?」という質問に「はい」と答えた慶大生は全体の86%で、「わからない」「いいえ」と答えた比率とともに男女に大きな差は見られなかった。

国立青少年教育振興機構(2016)の調査では、20代前半の男女のうち「早く結婚したい」「いい人が見つかれば結婚したい」「いつか結婚したい」と答えたのは79.8%だ。このことから、慶大生は世間一般の同年代と比べて、やや結婚願望が強いと言える。

また結婚願望のある人の方が、現在交際相手のいる割合が多い。やはり交際相手がいる方が結婚を密接に感じているようだ。その証拠に、結婚したいと答えた人のうち、8割が結婚は恋愛の延長線だと認識している。さらに、現在の交際相手と結婚したいと答えた人は半数近くに及んだ。世間から「チャラい」などと噂されがちな慶大生だが、結婚を意識した真面目なお付き合いをしている人も多いのだ。

入籍した上で子どもを育て、家族で安定的に暮らしていく。調査結果から浮かび上がる理想の家庭像は、近代日本に誕生し、そこから受け継がれる伝統を大切にする慶應義塾らしいのかもしれない。

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