11月22日、三田キャンパス西校舎523B教室で、三田祭実行委員が運営しているエコキャンドル教室を取材した。開始時刻の11時にはすでに多くの来場者が予約済みで、教室はほぼ満席。幅広い年齢層の参加者が席につき、スタッフの指示に耳を傾けていた。
この企画は、22日と23日の二日間にかけて10時から17時まで開催されている。
学内の食堂や生協、中庭模擬店から回収した廃油を活用し、キャンドルづくりを通してリサイクルを来場者に体験してもらうことを目的とした取り組みだ。材料費などは一切かからず、無料で誰でも参加できる点が大きな魅力となっている。
エコキャンドルの作り方は簡単である。まず、鮮やかな色のカラーブロックを自由にカスタマイズして瓶に詰める。つづいて、実行委員のスタッフが凝固剤を混ぜながら溶かした廃油を瓶に流す。廃油が冷めるのを15分ほど待つとキャンドルが完成する。廃油を溶かす工程は10~15分程度で、全体の所要時間はわずか約30分となる。
今年からは廃油を溶かし固める際の待ち時間に「SDGsかるた」や、紙芝居形式の説明を導入し、分別の種類や廃油リサイクルの意義について参加者に理解を深めてもらう工夫が加えられていた。

スタッフと来場者が直接話す機会も多く、参加者の環境活動への関心を高める狙いが見られた。また、完成品には三田祭実行委員が作成したオリジナルの可愛らしいデザインのシールを貼り、参加の記念として持ち帰ることができる。

短時間で体験でき、環境活動について考えるきっかけとなる企画として、多くの参加者が満足した様子で教室を後にしていた。三田祭を訪れる際には、気軽に参加できる取り組みとしておすすめしたい。
(密山百合亜)