10月に入り、就職活動サイトが次々とエントリー受付を開始した。学士3年生・修士1年にとっては、「就活生」になるよう急かされている様に感じる。

 今、始められる就職活動のひとつとして、OB・OG訪問が挙げられる。学生総合センターが行っているアンケートによると、塾生の7割弱がOB・OG訪問を行っている。しかし、実際には何から始めればいいのか分からないという声は多い。

 最初にすべきことは、訪問相手を見つけること。主に利用されている方法は、データベースの検索だ。学生総合センターの奥にある就職事務室、もしくは就職資料室にある「塾員検索システム用パソコン」を使い、卒業生を検索する。登録情報は本人からの届出情報と企業から頂いたOB・OG名簿情報の2種類。塾員検索システムは3年生の10月に使用可能となる。

 また、サークルやゼミなどのつてを使い訪問を行うことも多い。この場合、共通の話題や接点があるため、比較的取り組みやすいといえる。

 積極的な例では、会社の人事に直接電話をし、紹介してもらうことや、説明会や懇親会で名刺をもらい、後日連絡をして依頼するという方法もある。

 最近ではSNSを利用し、コンタクトをとる場合もあるようだ。ただしインターネット上の情報は信憑性が低く、注意が必要である。

 なお、先に出た「塾員検索システム用パソコン」は例年、就職活動中の塾生の多くが一度は使っている。そのため12月から3月の間は非常に込み合う。午前中は比較的空いているため、就職事務室の開室時間8時45分から昼ごろまでの早めの時間帯に使うことをお勧めする。

 OB訪問は、説明会やサイトからは知りえない、生きた情報を手に入れるチャンスである。しかし、せっかくOB・OGから直接話を聞く機会を手に入れても、目的が明確でなければ得るものは少ない。そして何より、忙しい中で後輩のために時間を割いてくださるOB・OGの方に対して失礼である。

 感謝の気持ちを忘れずに、それでいて臆することなく聞くべきことは聞く。積極的な姿勢で臨めば、得るものは大きいだろう。

(川上典子)