文学部専攻徹底解説の第12回では、民族学考古学専攻を取り上げる。今回は、弊会所属文学
部3年・足田悠斗さんにアンケートを実施した。ぜひ参考にしてほしい。
――専攻の雰囲気は?
地域、時代、対象様々に関心を持つ人達が集まっている。特性のところでも述べるが教授陣
との距離感が非常に近く、各教授の手厚い指導の下で研究ができるいうなればアットホー
ムな雰囲気。
――人数や規模感は?
人数は全体で40名ほどである。男女比は凡そ5:5である。近年専攻の人気が上昇してい
るが研究会を持つ教員の数は6名と限られており現状の人数から大幅に超過しての受け入
れは見込めないためどうしても民考に所属したい人は高い志望順位で出すことをお勧めす
る。
――どのような分野を学ぶのか?
専攻の名に示される通り民族学と考古学を学ぶ。民族学は日本を含む世界の民族について
研究する学問である。考古学は他の歴史系の分野とは異なり、文献資料ではなくモノに重点
を置きモノを資料として歴史を研究する学問である。よりしっかりと両者について学ぶ
ならば補助的に語学は勿論のこと、文化人類学や生態学についても学ぶ必要がある。
――必修やカリキュラムは?
2年次に次の学年への進級条件となる科目は語学の他、「原典購読Ⅰ・Ⅱ」の一科目であるが、
これを落とせば即留年である。また「史学概論Ⅰ・Ⅱ」「民族学考古学研究法Ⅰ~Ⅳ」も必
修であり、卒業までに取得する必要がある。そのほか、選択必修科目を24単位以上、選択
科目(他専攻の授業含む)を32単位以上修得することが課せられている。
3年次からの進級には民族学考古学研究会、所謂ゼミの単位が必要となり卒業論文の準備
を行う。そして4年次に卒業論文の提出を行うことが卒業要件となる。
――この専攻の特性は?
基本的に他専攻に比べ授業への出席が非常に重要視される。必修授業の成績評価において
も出席の評価点が半分を占めることもある程である。なぜならば授業においては地形の計
測等の考古学の現場で要される技術の実習が授業に盛り込まれているからである。こうし
た授業の性質から教授に加え院生との関りが持てることもこの専攻の特徴である。
――何故この専攻を志望したのか?
自分の進路が文学部に定まった時点で歴史を学ぶことは決めていたから。日本史専攻と迷
ったが教授陣の専門を比較して自分の興味に最も近いことを専門にされている教授がいた
ため最終的に民考を選んだ。
――専攻に入ってからのイメージの変化は?
思っていた以上に様々に知識が要求されてくるということ。自分の日本史の知識にはある
程度の自信を持っていたが、日本史の知識だけでは通用しない。研究する上で地学、生物学、
植物学など学際的な取り組みが必要となる。
――この専攻に向いている人は?
授業に出席ができる人。グループワークも多いため自らの作業を最後までやり通すことが
できるひと。興味の方向性については、歴史に興味がある人は勿論、日常生活での様々な事
象や行動の歴史を文字ではないものから探りたいと考える人。
次回は中国文学専攻を取り上げる。乞うご期待。