文学部専攻徹底解説の第6回では、日本史学専攻を取り上げる。今回は、弊会所属の文学部日本史学専攻3年・村上さんにアンケートを実施した。ぜひ参考にしてほしい。
ーー専攻の雰囲気は?
落ち着いている人が多い印象。1学年40人程度と比較的小規模なので、学年の大半と顔見知りになる。評価が厳しい授業もあり、発表やテスト前には自然と協力し合う雰囲気ができる。
ーーどのような分野を学ぶのか?
古代史、中世史、近世史、現代史の4分野を学ぶ。古代であれば仏教の受容過程、中世では経済史、近世ではキリシタン史、近現代では植民地経済史など、宗教史から経済史まで幅広い分野の教員が在籍している。
ーー必修やカリキュラムは?
2年次では「日本史史料講読」が進条件科目で、各時代の史料の基本的な読み方を学ぶ。また、卒業までに、「日本史概説」と「日本史特殊」を規定の単位数以上修得する必要がある。概説は高校での通史に近い基礎的な内容を扱う一方、特殊では「古代の墓誌」や「中世の農業史」など教員の専門領域を扱う。加えて、3年次から履修できるのが、「日本史演習」。日本史演習は、史料講読よりも難易度の高い史料の読み取りを行う授業だ。そのほか、卒業までに史学機論・他の史学専攻の科目・古文書学の修得が必須である。
ーーこの専攻の特性は?
まず「古文書とにらめっこ」だけではないこと。日本史というと、史料とひたすら向き合うイメージが一般的だが、実は海外大との国際交流や研究テーマ次第では外国語を使う機会がある。また、定量分析のためにグラフ作成をすることもある。
次に、新鮮な気持ちで勉強できること。高校で習った日本史とは違い、専攻ではよりテーマを絞って歴史を学ぶことができる。同じ時代でも、政治・経済・宗教などの切り口によって見方が変わり、新たな発見が生まれるのが魅力だ。
ーーなぜこの専攻を志望したのか?
平清盛を扱った大河ドラマを見て、貴族の世から徐々に武士が台頭していく様子に興味を持ったのがきっかけだった。時代を率いる中心人物の移り変わりが、史料から読み取れたら面白そうだと思い、志望した。
ーーこの専攻に向いている人は?
分析したり、考えたりすることが好きな人。歴史学では史料をもとに事実を積み上げ、史更を作ることが大切である。そのため、根拠をもって考えを説明できる人が向いていると感じる。
次回は心理学専攻を取り上げる。乞うご期待。