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『土蜘蛛』独自の世界表現 幻想的表現で観客を魅了

 11月8日、三田キャンパスの中庭に設置された舞台で、慶應義塾創立150年記念祝賀薪能『土蜘蛛 入違之伝』の公演が、慶應観世会の後援で催された。

 公演開始時には多くの観客が集まり、立ち見が出る程。安西祐一郎塾長の挨拶と石川透文学部教授の解説、塾歌斉唱の後、薪能の象徴とも言える火入れ式が行われ、公演の幕が開いた。

 舞台の鍵を握る僧、及び土蜘蛛の精霊を演じたのは、慶應義塾大学卒業生であり、重要無形文化財総合指定者である坂井音重。その凛とした声と所作が、夕刻を照らす薪の火による幻想的な空気に栄え、『土蜘蛛』独自の世界を生み出した。また、前半の哀愁に満ちた情感、後半のダイナミックな舞台展開は観客を魅了し、公演は温かな拍手と共に幕を下ろした。

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