Jukushin.com

慶應義塾大学内で発行されている学生新聞。不偏不党・公立中正なメディアとして多くの塾生・塾員にひろく認知されています。

喊声の記事一覧

喊声 1月号

霧の中、いつまでも続きそうな山道を登るとたどり着く、奈良の山奥にある日本最古の神宮。東京から車で6時間かけ、年一度の初詣に出かけるのが我が家の恒例行事となっている▼多くの日本人と同様、私は特定の神を信じて

喊声 12月号

12月1日から、就職活動が本格化した。骨身に染みる寒さの中、キャンパスは昨年より2カ月遅れてスーツ色に染まった▼「ゆとり世代」で知られる私たちは同時に「主役世代」でもある。幼稚園のお遊戯会では主役が10人の『桃太郎

喊声 11月号

 小中高と年を重ね、大学生ともなると急に行動の選択肢が増え、世界が開ける。暗い未来予想図ばかり見せられて育った世代だ。世の中には面白いことが溢れていると知った感動もひとしおだろう▼大学生が受けるのは感動

喊声 10月号

先日、テレビで中国人観光客についての特集が組まれていた。彼らが銀座の高級ブランド店や秋葉原の電気店で次々と高級品を買っていく姿が映し出される。近年、中国の富裕層が良質な商品を求めて日本に買い物に来ること

喊声 9月号

3月11日、これまで生きてきた中で一番、死を身近に感じた。日本が一変した、あの震災から半年が経つ。日本中が復興を目指してもがき続け、半年という月日はめまぐるしく過ぎていったように思う▼自然の脅威、社会の脆さを

喊声 八月号

「なにもやってない」。そんな言葉と現実の自分への違和感に踊らされて、気が変になってしまう夜は誰にでもあるのではないだろうか▼とにかくそこから逃げ回るため、ある人は、難しい本を読みふけるかもしれない、人を

喊声 七月号

先日、サークルの先輩が進路について深く悩んでいる場面に出くわした。理想の「夢」を追いかけるか、理想とは違う現実的な「職」を取るか。答えはすぐには見つからない▼有名だった大企業ですら倒産してしまう時代だ。

喊声 6月号

「時は流れない、それは積み重なる」。野家啓一『物語の哲学』で挙げられている歴史哲学テーゼの一つだ。あなたはこの言葉から何を想うだろう▼最近の授業で本書を知ったのだが、その日同時に「つみきのいえ」という映

喊声 4月号

最近、日本の学生に対する評価は手厳しい。講義には出席するが積極性に欠け、国内に閉じこもっている。社会は、そんな姿を内向きと指摘する▼一方で通常のサークルとは一線を画し、対外的な活動を行う学生団体が増えて

喊声 2月号

  ある日電車に乗っていると、向かいに高校生が座っていた。単語帳を熱心に読み、少しでも頭に入れようとしている。そんな姿を見ているうち、受験生だった頃を思い出した。毎日不安に駆られ、必死になって単語を覚え

【喊声】1月号

正月の風物詩、箱根駅伝。今年、1歳上の幼馴染2人が大学生活最後の箱根を迎えた。陸上部のなかった小さな中学。彼らは田舎町を毎日走り、人知れずトレーニングを積んでいた。なぜなら「走ることが好きだから」▼「好き

【喊声】10月号

「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」。かの有名なマリー・アントワネットが貧困と食糧難に悩む民衆に言い放った言葉とされているが、もし彼女が今も生きていればこう言うに違いない。「働く場所がなければ

【喊声】9月号

蝉が道端で、のたうちまわる様子を見ると、夏の終わりを感じる。今年も、1匹の蝉が壁に何度も体を打ちつけながら、鳴き続けているのを目にした。ありったけの力をふりしぼっているのだろう。死に際とは思えないほど、張

【喊声】8月号

国際センターが設置している国際研究講座として、日本研究講座がある。海外及び日本の文化や社会、国際関係を理解することが目的だ。国際センターの授業を多く履修している中でとりわけ強く感じることがある。それは、

【喊声】7月号

顔は変わらないもの。でも、同時に思う。人の顔は、その人の人生経験によりいくらでも変わるものだと▼「過去も現在も全て顔に出る。だからごまかせない」と写真家の荒木経惟氏は著書『いい顔してる人』で記している。

【喊声】6月号

先月、秋葉原の歩行者天国を再開する方向で地元が合意したとの報道があった。早ければ7月下旬にも再開する見込みだという▼「ホコ天」と呼ばれ、親しまれてきた歩行者天国。中止のきっかけは、一昨年の無差別殺傷事件だ

【喊声】5月号

忘れられない教師がいる。中学生の頃に出会った数学教師だ。彼は病気の後遺症で上手く話すことができず、授業はほぼでたらめ。黒板にミミズのような文字を残し、終了のチャイムと同時に教室を去っていった▼彼の声はわ

【喊声】4月号

▼黒いスーツと煌びやかな袴を身にまとい、銀杏並木を下る。それぞれの帰り道、それぞれの思い。 3月23日、日吉で2009年度卒業式が行われた。賑わうキャンパスを前に、ふと2年前を思い出した ▼大学には様々な人がいる。違う

【喊声】2月号

「どうしてもあの中に割って入りたい。切り込んででも入ってみせる」。作家・白洲正子が自著で語った、文学サロン「青山学院」への執着心を示す言葉だ。青山二郎や小林秀雄ら文化人の仲間入りを果たそうと躍起になる彼

【喊声】1月号

夏が終わりしばらくたったある日、携帯が鳴る。母からの電話であった。弟が仕事を辞めたという。その仕事を始めてまだ半年だった▼近年、就職して3年以内に会社を辞める人が増えてきているらしい。しかし、再就職活動は