【サブカル見聞録】変わり続けるラジオ ニッポン放送ラジオディレクター 宗岡芳樹さん

【プロフィール】1980年生まれ。大阪府出身。2002年慶應義塾大学環境情報学部卒。同年ニッポン放送入社。5年の営業局勤務を経て制作部に異動。現在オールナイトニッポンのチーフディレクター。「岡村隆史のオールナイトニッポン」「オードリーのオールナイトニッポン」「バカリズムのオールナイトニッポンGOLD]などを担当。2009年『上柳昌彦 土曜日のうなぎ』で第46回ギャラクシー賞ラジオ部門優秀賞、2014年『想像ラジオ』で第51回ギャラクシー賞ラジオ部門優秀賞を授賞。
【プロフィール】1980年生まれ。大阪府出身。2002年慶應義塾大学環境情報学部卒。同年ニッポン放送入社。5年の営業局勤務を経て制作部に異動。現在オールナイトニッポンのチーフディレクター。「岡村隆史のオールナイトニッポン」「オードリーのオールナイトニッポン」「バカリズムのオールナイトニッポンGOLD]などを担当。2009年『上柳昌彦 土曜日のうなぎ』で第46回ギャラクシー賞ラジオ部門優秀賞、2014年『想像ラジオ』で第51回ギャラクシー賞ラジオ部門優秀賞を授賞。
昨年9月に「ナインティナインのオールナイトニッポン」、今年3月に「ゆずのオールナイトニッポンGOLD」と人気番組が終了した。若者の人気メディアとしてテレビやインターネットが台頭してきた今、ラジオは新たな時代を迎えつつある。

ラジオの終了と制作について、「オールナイトニッポン」「オールナイトニッポン0」のチーフディレクターであるニッポン放送の宗岡芳樹さんに話を伺った。

人気番組の終了はパーソナリティー側の提案であることが多い。何十年もやってきた番組を辞めるという意志がパーソナリティー自身にあるならば、制作陣もそれを引き止めたりしない。長年の仕事の中で、スタッフはパーソナリティーに絶対的な信頼を寄せているからだ。

担当番組の最終回では、ナインティナインの矢部さんが歴代のスタッフに宛てた手紙を読んだり、宗岡さんがリクエストしたという曲をゆずが生歌で披露したりということもあった。出演者と制作者の深い繋がりを感じさせる演出だ。




パーソナリティーの候補となる人材を探すことには、宗岡氏も携わっている。決定の手順は、まず候補となる人と直接話し、特別番組を数回放送、視聴者の反応やスタッフの手応えを見て正式に番組をスタートさせるのが通例だ。

起用の決め手は「喋りが面白いかどうか」であり、お笑い芸人、アーティストなどジャンルは問わない。「面白いとは笑わせるだけではなく、泣かせたり何か行動に導いたりと、人の感情が動かすことだ」という。リスナーの心を動かす喋りができる人を起用する方針だ。

オールナイトニッポンは、特に若い人により聴いてもらうことを目指しており、PR活動にも工夫を凝らす。具体的には、twitterとの連動や番組関連のイベントの模様をスポーツ新聞やネットニュースに掲載するなどしている。今はラジカセがなくてもアプリを使えばスマホからラジオを聴けるため、チャンスは広がっていると感じている。

「ラジオの聴取率がテレビの視聴率には勝てないとしても、リスナーの満足度の高い、より面白いものを作っていくしかない」と語る一方、ラジオを継続していくには放送外収入も得ていく必要があることも指摘する。パーソナリティーがラジオのスタジオから飛び出し、コンサートホールで生の歌やトークを披露することもある。

宗岡さんには入社した当初から「ラジオをきっかけに世に出る人を見つけたい」という想いがある。ただ、ネクストブレイク枠番組の扱いであっても、近年は保守的な姿勢から既にテレビなどに出演していて知名度のある人を起用することも多い。そのことについては葛藤もあるという。

ラジオ番組以外の方向にも関心を向ける。「大学時代にもやっていた映像製作を一番やってみたい。今はラジオ放送やイベントの映像化は会社内の映像部署が担当しているが、いずれは自分でできるようになれれば面白いと思う」。ラジオは他の分野を巻き込みながら、無限の可能性を模索し続ける。
(河合遥香)