キャンパス内を歩いていると、盗難防止を呼びかける貼り紙をよく目にする。私たち塾生が防犯に関してもっと注意を払ったり、学内の防犯について知っておくことで、問題に歯止めをかけることはできないだろうか。

  学内での防犯については、構内に設置した防犯カメラによる監視のほか、警備員による立哨警備と構内各所の巡回パトロールによって犯罪行為・迷惑行為への抑制を行っている。

  塾生がもし不審者・不審事案に遭遇した場合は、「すぐ教員や警備員、近くの事務室に連絡してほしい」と慶大管財部。連絡後は大学側が迅速に対応をしてくれるので、遭遇した際にはまず、慌てず連絡をすることが大切である。大学も引き続き警備強化の対策を中心に力を入れているようだ。

  塾生側も防犯対策を行ってきた。塾生会館は多くのサークルの活動場所となっており、提供する部室には鍵がつけられている。施錠の徹底をはかるため、未施錠が確認されるごとに団体に対し1点、減点がつく制度を設けてきた。塾生会館運営委員会は警備室と連携して閉館の際には未施錠を確認し見回りを行い、施錠の徹底化に努め、盗難などの被害を防いでいるという。

  また、減点が5点たまると、団体は部室の利用ができなくなるなど、塾生自身に施錠をうながす制度も設けている。不注意から減点を1―2点つけてしまうことは、どの団体でもあるという。しかし減点制度を設けてからは、鍵の施錠に対する各団体の意識も強まり、利用停止になるのは年に数団体に減ったのだから、この制度が果たす役割は大きい。

  さらに、三田祭を控えて塾生の活動の幅が広がる時期ならではの注意もあった。塾生会館運営委員会委員長・笠置俊介さん(法3)は、「塾生会館はさまざまなサークルが利用しているため、三田祭にかけての時期は出入りが頻繁になる分、私物への注意が散漫になりがちです」と話す。入り口や受付横に貼り紙をしたりして、注意を呼びかけている。みんなが節度を守って、塾生会館での時間を過ごしてほしい、という。

  慶大が取り組む防犯は多岐に渡る。秋学期が始まる9月、快適なキャンパスライフが過ごせるよう、私たち塾生も一人ひとり、防犯の意識を高めることが求められている。            
(梅山紗季)