社中から見た慶大生

どのような慶大生を期待しているのだろうか
どのような慶大生を期待しているのだろうか

今年もまた、慶大は春から新たな学生を迎える。時代の流れと共に若者の姿も変わっていくなかで、現在の慶大生の実態を探ってみた。 世間では、「慶應ボーイ」という形容など、ある種のイメージが先行している慶大生。実際に慶大生と接している人には客観的にどのように映っているのか。各キャンパスの生協・メディア職員の方々、番外編として慶大生・慶大OB、OGに多数のファンを持つ居酒屋「つるのや」から見た「慶大生」のイメージを伺った。     (堀内将大)
【日吉キャンパス】
・若い
多くの慶大生が1、2年を過ごす日吉。協生館などの新しく出来た施設と、4号館などの古くからある施設が融合している。
「華やかな慶大生」という一般的なイメージ通りに活気が溢れているが、生協の職員の方は他キャンパスの学生と比べてまだまだ子供だという印象を持つようだ。
その一方で、日吉メディアセンターの長島敏樹さんは「入門書や語学関係の本、話題になった小説などはよく借りられる」と日吉キャンパスの塾生について真面目な一面もあると話す。日吉はそれぞれの学生が専門の分野に飛び立つためのステップのようだ。

【三田キャンパス】
・就職活動
慶大の代名詞とも言える三田キャンパス。国の重要文化財に指定されている三田演説館や図書館旧館などがあり、アカデミックな雰囲気を感じさせるキャンパスだ。
大半の学生が3年次に三田へキャンパスを移す。生協職員の方にお話を伺ったところ、スーツでの利用が大半を占めるそう。やはり就職を意識した学生ばかりのようだ。しかし、生協ではコミックが大人気。スーツ姿に隠れても学生らしさは忘れていない三田キャンパスのようだ。
【矢上キャンパス】
・真面目
矢上には理工学部3・4年生が通う。研究施設が多く24時間体制で運用されている。理工学メディアセンターの向當麻衣子さん、市古みどりさんは「試験期間中は自習室を24時間開館しているが、キャンセル待ちが出るほど盛況。グループ学習室も静かです」と話す。
また、生協の一言カードも真面目なコメントをくれる学生が多いそうだ。「学生の象徴」という日吉キャンパスとは、立地的にも雰囲気的にも一線を画している。
【信濃町キャンパス】
・団結力が高い
慶應義塾大学病院に隣接する信濃町キャンパス。医学部2―6年、看護医療学部3年が在籍する。
生協の高木泰さんにお話を伺ったところ「授業で使う教材をリーダーの学生が一括で購入するなど、積極的な学生同士の団結力が高い」と話す。信濃町の学生は協力しながら各々のサークル活動にも励んでいると伺った。
【芝共立キャンパス】
・勉強熱心
港区役所の隣にひっそりと建つ芝共立キャンパス。一見大学とは思えないようなモダンな校舎には薬学部2―6年生が通う。
薬学メディアセンターの関口素子さん、松田聖子さんは「薬学部の学生は、国家試験に受からなければ就職が決まっても国家試験浪人となる場合があるので、日々勉強に励んでいる。貸出図書も参考書が多い」と口を揃える。
また真面目な印象の強い薬学部生だが、「女の子はかわいらしく、男の子もおしゃれ。背伸びをしない学生らしさがあり、他キャンパスの学生と変わらない」と話す。自分磨きもしながら、勉強に精を出しているようだ。
【湘南藤沢キャンパス】
・時代先取り
広大な敷地を持ち、緑豊かな湘南藤沢キャンパス。環境情報学部、総合政策学部、看護医療学部が設置されている。メディアセンターの村上篤太郎さんは「カリキュラムが自由なこともあり、自分の夢・目標にアグレッシブな人が多い」と話す。昼休みがないSFCは、授業中に生徒が頼んだピザやそばなどの店屋物が届く、という逸話もある。SFCの学生は昼食をとるのにも自己実現にも奔走しているようだ。
【つるのや】
・不変
三田キャンパス近くに位置する慶大生御用達の居酒屋、「つるのや」。店内は常に慶應関係者で埋まっている。慶大のサークルも飲み会などでたびたびお世話になる「つるのや」。昨年、サークルの代表を務めた男子学生(文3)も「とにかく味も雰囲気も家庭的で落ち着ける。つるのやのおじちゃん、おばちゃんは温かいので、やみつきになる」と太鼓判を押す。慶大生に愛されて、慶大生を愛して43年、酒の席での慶大生の本性を知る、つるのやから見た慶大生像を探ってみた。
「一言で言えば、慶大生は素直でいい子ばかり。はめを外して飲みすぎてしまう学生もいるが、少し声をかければ皆それを分かってくれる」と店主は話す。それぞれ自分の中で一定のボーダーラインがしっかりとあり、それを越えるようなことはしない。真面目でしっかりしていることが慶大生の特徴で、それは昔から変わらないという。
なるほど、つるのやの店内を見回すと異なる年代が一堂に会している。OB・OGが現役生の面倒をしっかり見ているのだ。こうして伝統が循環していく。これほど愛校心が強い学生を育てる大学は慶應をおいてほかにはないだろう。