慶大法学部・朝日新聞社ジャーナリズム学校共催のシンポジウム「正しいニュースって何? フェイクニュースの嵐のなかで考える」が先月13日、三田キャンパス北館ホールで開かれた。パネラーにはジャーナリストの津田大介氏、エッセイストの小島慶子氏、沖縄タイムス東京支社報道部長の西江昭吾氏、討論者には慶大法学部の大石裕教授が登壇。司会は朝日新聞夕刊企画編集長の松本一弥氏が務めた。

松本氏は「観覧者には本大会を機にフェイクニュースに関する問題を自分の問題として直視し、解決に向けて前進できる手助けになれれば幸いだ」として、本大会が開催された経緯について語った。

朝日新聞のパブリックエディターを務めている小島氏は子どもを持つ母親の観点から、子どもたちが安心して見られるようなメディアの品質保証マークの導入や、昨今のメディアの多様化、そして偏向の定義、記事に私見を入れるべきか否かについて語った。一方、津田氏は新聞業界でのファクトチェックのさらなる徹底化の提唱や、ここ数年間でSNSが既存のメディア並みに大きな力を持つようになった現状を語った。

議論はおよそ1時間半にも及び、ファクトチェックの必要性、沖縄の選挙におけるフェイクニュース、フェイクニュースに対する法規制導入の是非などが議論された。