大学に入学して3か月が過ぎましたが、一向に友達ができません。助けてください。
(匿名希望・文1男)

「別に人間の友達じゃなくてもよくない?」と、答えたのは、いわゆる友達付き合いが苦手な所員T(政2男)。「植物はいい友達になるぞー」と怪しげな観葉植物に水をやる毎日。「だからTはコミュ障なのよ。A、この案件を頼んだわ」と所長F(文3女)がA(政2女)に命じると、「イェッサー!」とAは勢いよく飛び出していった。

後日、海からほど近い小さな広場に何も知らない3人の新人所員と、Tが招集された。Aに指定された通り、派手な色の服を身につけている。そこへAがド派手な黄色のパーカーを着て登場。「今夜はみんなでUFOを呼んで宇宙人と友達になりましょう!派手な服で宇宙人に気付いてもらうわよ」。この時その場にいた全員が思った。ああコイツついにいっちゃったな、と。

ベントラ、ベントラ・・・
ベントラ、ベントラ・・・

Aに言われるがまま、左隣の人の右肩に左手をのせ、右手で円の中央を指すという形になった一同。「この状態で意識を銀河に飛ばして『ベントラ』とひたすら唱え続けると現れるみたいよ」との指示に従い、「ベントラ、ベントラ…」と唱え始めた。

しかし一向にUFOの来る気配がないまま夜は更け、一同があきらめかけたその時。新人所員の一人、K(文1男)が突如奇怪な動きをし始めた。一心不乱に体をくねらせ踊っている。さらに「僕の友達、来てください!おねがいしまぁあす!」と叫ぶ。…どうやら投稿主はKだったらしい。そのひたむきな姿に心打たれた一同は「大丈夫だよK、またやろう。きっと次は来てくれるよ」と口々に励ましあった。

一連の茶番をしばしあきれ顔で見ていたT。「本当にUFOが見えた時はな、お前たちが病院に行く時だ!」と言い残し、空が明るくなり始めた方へと帰って行ったのだった。

その数日後、「っていうか、あなたたちが友達じゃないんかいっ」という至極まともなツッコミをFから受けたのは、また別のお話…。
(ハイライト☆)