学生のための日程改革へ
シンポジウム「学事日程と日吉キャンパス」が先月27日に行われた。同シンポジウムは、学期制改革を行う際に7学部の授業が開かれている日吉キャンパスが受ける影響について、塾内で議論すべきという動きから行われたものである。
学事日程の変更は、東大の濱田総長によって提言された秋学期入学へ向け、学事日程を見直すという動きから慶大でも検討を始めた。東大は6月に入り、秋学期入学を当面の間見送り、クォーター制を導入するという方針を固めた。それに伴い慶大も学期制改革についての討議に注目が集まっている。
まず現行の学事日程の問題点として、夏季短期留学など夏の海外へ向けたプログラムへの参加が困難であることが挙げられる。それに対する学期改革案は5つあり、今回は金田一真澄氏(理工学部教授)、種村和史氏(商学部教授)、佐藤望氏(商学部教授)の3名がパネリストとしてそれぞれ利点と問題点を指摘し、ディスカッサントとして塾長の清家篤氏が討議を行った。
改革案の問題点として、複雑なカリキュラムになることやそれに伴うクラスの増加、教員の手配などが挙げられ、今後の課題となる。さらに清家氏は「資金繰り」についての問題も指摘した。今回討議された5つの改革案は、どれも問題点を多く含み今後はシュミレーションを行うことが求められた。
同シンポジウムでは一貫して「改革が第一に学生のためでなければならない」と主張された。東大の影響からではなく、慶大が自ら考えていくという姿勢のもとに「塾生のために」どのような方針をとるかが注目される。