国際センターが設置している国際研究講座として、日本研究講座がある。海外及び日本の文化や社会、国際関係を理解することが目的だ。国際センターの授業を多く履修している中でとりわけ強く感じることがある。それは、多様性から生み出されるエネルギーの強さだ▼留学生達の出身、学年、年齢、専攻はバラバラだ。慶應義塾まで留学を目的として来ているだけあって、非常に学習意欲が高い。ある授業では留学生と日本人学生がお互いをライバル視し、別の授業内でのグループプレゼンテーションでは、他グループよりもより良いものが出来るよう切磋琢磨し合っている▼授業及び学問に取り組む姿勢を目の当たりにすると、留学生と日本人学生が自然に啓発し合える環境が出来ているように思える。こうした多様性から生じる競争意識の高さにより、自然とクラス全体が活性化されている▼「新陳代謝」の活性化は、多様性を受容し、既存のグループと新規のグループを拮抗させることで達成される。競争することで得られる成長には、ライバルの存在は欠かせない。似たり寄ったりのバックグラウンドを持った者ではない、刺激的な存在が必要なのではないだろうか。(御園生成一)