塾生なら誰でも知っている履修案内書『Reshruit』。その『Reshruit』を発刊している団体である塾生総合研究所は、11月23日から26日まで、三田キャンパス第一校舎の123教室にて展示企画を行った。オンライン媒体の登場とともに、さまざまな逆行を迎えている『Reshruit』のあり方について、展示担当者の渡辺智也さん(文2)に話を聞いた。

『Reshruit』だけが広く知られているが、塾生総合研究所は『iKor』などいろいろの雑誌を発刊している。「認知度は低いが、ほかの出版物もたくさんの人に知ってもらいたい」と渡辺さんは言う。

インターネットの発達で、履修情報をオンラインでいつでも閲覧できるような時代になった。競合他社の登場により、『Reshruit』も危機を迎えた。「紙媒体の産業自体が後ろ向きだが、部員の紙媒体に対する熱情を考えたら、全く問題にならない」と渡辺さんは述べる。

4日間の展示では、歴代の出版物が全て閲覧できた。また、執筆者と直接話すことができる機会を設け、「作成者」と「読者」が対面で交流するような展示を図ったということだ。

塾生に広く知れ渡っている『Reshruit』だが、その発刊団体が塾生総合研究所であること、ひいては雑誌という媒体への熱情とプロ精神は伝わっていないと渡辺さんは感じているという。「三田祭の展示を通じて、塾内外の人々は雑誌に込めた熱情を吟味し、一冊の重みを感じてほしい」と渡辺さんは加えた。

塾生総合研究所の展示。過去の『Reshruit』と『iKor』が展示されている

朴太暎