【プロフィール】

相澤侑我(あいざわ・ゆうが)さん

2002年12月2日生まれ。2012年から子役として活動し、福田雄一監督の「コドモ警察」(2012年)で初のドラマ出演を果たす。翌年にはドラマ「イタズラなKiss〜Love in TOKYO」に出演。13年からは、NHK教育「大!天才てれびくん」で、1年間てれび戦士として活躍。16年に一度芸能界を引退したが、21年から芸能界復帰を目指す。現在は慶大文学部2年に在学中。


――子役として『大!天才てれびくん』や、ドラマ『コドモ警察』、『イタズラなKiss』などに出演した相澤さん。子役を始めたきっかけは何ですか

最初は地元の小さな劇団で、演技のレッスンを受けていました。それから演じることがすごく好きになって、「もっと大きなところでお芝居をしてみたい」と思うようになったんです。ちょうどそのタイミングで、事務所にスカウトされ、小学4年生から芸能活動を始めました。当時は、台本の内容を自分の言葉や身体で表現することがとても楽しかったのを覚えています。

数々のオーディションを受け続け、初めて役を掴み取った、ドラマ『コドモ警察』が大きな転機になりました。このドラマでの演技が認められて、『イタズラなKiss』の出演の話をいただけたのは、自分の中で大きな成功体験になり、自信につながりましたね。

 

――「子役をやっていて良かった」と思うのはどんな時ですか

幼い頃から大人と一緒に仕事をして、作品を作っていく中で、マナーやしっかりとした挨拶が自然と身に付きました。そのような習慣は、今でもとても役に立っていますね。当時は、子どもながらに周りへの気遣いを心がけていましたが、その意識は今でも大切にしています。

また、『大!天才てれびくん』に出演していた当時、応援してくれていたファンの方々が、今の僕の活動を見守ってくださっていることは、本当ありがたいことですし、子役をやっていて良かったなと心から思います。これからもそんなファンの方々を大事にしていきたいです。

 

――「いつか芸能活動を再開したい」という思いは、ずっとありましたか

中学2年生の時(2016年)に、学業に専念するため一度芸能界を引退してからは、勉強と陸上部の活動に力を入れていました。自分の中に、「大学に入ったら芸能活動を再開したい」という思いはずっとあったので、受験勉強も頑張れました。

大学生活は、自分の好きなことに没頭できる期間だと考えているんです。だからこそ、やりたい学問や挑戦したいことを思いっきりできる環境で、自分のスキルを存分に磨いて、新たに生まれ変わっていく僕に注目していただきたいです!

 

――将来は何を目指していますか

芸能の仕事はずっと続けたいですね。今後は歌など、音楽にも新しく挑戦したいと思っていて、自分の声や表現力を使って多くの方々に発信できるマルチなアーティストになりたいです。家ではよくピアノ弾いていて、弾き語りや曲作りもしているのですが、これからはそれをSNSなどで発信できたらなと考えています。

将来のことを考えると、正直、就職をどうするかなど不安になる時もあります。ですが、とにかく今は、お芝居や音楽などの実力を強化させて、大学在学中に芸能界で花を咲かせたいです。

(写真=提供)

――尊敬している、または目標にしている人はどなたですか

郷ひろみさんです!1972年にデビューなさってから、50年間トップを走り続けているスター性に惚れ込み、初めて見た時からずっと憧れ続けています。親の影響で、物心付く前から昔の歌番組を見ていたのですが、僕は郷さんが映っている時だけはすごく喜んでいたらしいです。その時から、本能的に好きなんだと思います(笑)。郷さんは歌もお芝居もすごく魅力的で、尊敬できる部分は沢山ありますが、「人を惹きつける力」は特に尊敬しています。本当にかっこいいです!

 

――特技は詩吟とのこと。始めたきっかけや、魅力などを教えてください

祖父と姉が習っていたのをきっかけに、3、4歳頃から始めました。「詩吟」というのは、漢詩や漢文に節(=詩吟のメロディー)をつけて歌うものなのですが、それぞれの詩には、「美しい景色」や「戦い」などのテーマがあるんです。そのテーマを吟者(=詩吟をする人)が、自らの声や節で歌い分けて、聞き手が情景を思い浮かべられるような世界観を作れるところに、深みと魅力を感じますね。

小学生の時にはコンクールの結果、東日本で1位になることができ、今でも毎年神奈川県の代表として東日本大会に出ています。『大!天才てれびくん』に出演していた時も「詩吟少年」として詩吟を披露していましたが、これから詩吟の魅力をもっと広げていって、そしていつかは「詩吟といえば相澤侑我」と言われるようになりたいです!

(写真=提供) 袴に身を包む相澤さん

――慶大文学部に入学した理由はなんですか

日本語の発話や文法、話の伝わり方などを専門的に学べる国文学専攻に進んで、日本語学を学びたいからです。言語学的に日本語にアプローチできるのは、慶應ならではだと思います。

それと、キャンパスがとても魅力的なのも理由の一つですね。特に、三田キャンパスの重厚感を見て、「ここに通いたい!」と直感的に思いました。

 

――今後、学業と芸能活動を両立させていく上でどのようなことを心がけたいですか

どちらも疎かにならないようにしたいですね。学びたい分野があるから大学に入ったので、学業を優先させたい気持ちは強いですが、学業以外にも、芸能活動など「自分のやりたいこと」に思う存分チャレンジする大学生活を送りたいです!

 

堀内未希