《走り続ける塾生》学生に社会との接点を 中村紘也さん(政4)石丸義久さん(政4)

近年、フリーランスや個人事業主など働き方の多様化によって起業する人は増加傾向にある。それでもなお、日本における起業家数は経済規模を考慮しても諸外国と比較すると少ないと言われている。学生起業となるとなおさらだ。今回、学生起業を行った2人の塾生にインタビューした。株式会社FLASPOの共同設立者の中村紘也さん(政4)と石丸義久さん(政4)だ。

―どのような事業をされているのですか?

中村:会社名と同じ名前の「FLASPO」という学生向けのアイデアコンテストのサービスを行っています。流れとしてはクライアント企業が「FLASPO」にお題を掲載します。そのお題に対して学生がアイデアを考え提出します。そのアイデアに応じて学生が企業から報酬を受け取るという仕組みになっています。

近年の就職活動では主流になり始めた、ビジネスコンテストや事業立案、オンラインインターンなどをより簡単に体験できる特徴があります。

石丸:学生が人生に対して何かやってみたいという軸を見つけてもらうことが目標です。

学生だけでなく、企業にとっても、学生との接点作りや学生の意識調査に役立つなどのメリットもあります。

―「FLASPO」の由来は何ですか?

石丸:名前の由来は2つあります。1つは「FLAP(羽ばたく)」と「SPORTS(競技)」を掛け合わせた造語です。学生がアイデアを競いながら羽ばたいていく様子を表現しています。もう1つは「FLAP」と「PORT(港)」を掛け合わせた造語です。羽ばたく学生が集まってくる様子を表現しています。

中村:大学生を中心に、専門学生、高校生など学生に焦点をあてています。少しでも将来を考えるきっかけになればいいなと思います。

―起業のきっかけは何ですか?

中村:経緯から話します。私は高校生まで部活動に取り組み、大学生になってからは體育會には所属せず、サークルに所属していました。今まで集団の部活動に取り組んでいた私にとってサークル活動は何か物足りないものでした。今思えば、なにか難しいことに熱中したい年頃だったのかもしれません。

そんな時、大学1年生の秋ごろに石丸君から起業に誘われました。そこで起業という選択肢があることを知りました。まだ勉強不足だったということもあり、お誘いは断りました。

3年生になり、就職活動が始まりました。そのタイミングで自分の大学生活を振り返ると、授業やサークルよりもインターンやプログラミングなどの社会勉強のほうが充足感に満ちていたことに気づきました。サークル活動や学業も大事ですが、社会と学生がもっと交わる選択肢があってもよいのではないかと思うようになり、起業するに至りました。

石丸:一人一人が人生の軸を持てるような社会を作りたい。そのような想いがあり、この事業であればそれが実現できると考え、中村君と起業しました。

このような考えを持ち始めたのは普通部での出来事がきっかけでした。私は内部進学だったため、進学当初、中学受験組の学力に圧倒され、自分は頭がよくないと気づきました。自分に対して能力がないと思うと同時に、中学受験組に対して、もったいないなとも思いました。頭がいいのだからもっと目標をもって勉強すればいいのに、もっと課外活動に注力すればいいのにと感じていました。

高校3年生の時、そういった問題を解決できるような学生と企業のマッチングサービスを立案し、高校生ビジネスプラングランプリで審査員特別賞を頂きました。このときに自分の想いが評価されたため、実際に起業という形で実践したいと考えるようになりました。

大学生になると、起業家支援団体で勉強したり、WEB制作のプログラミングを学んだり、起業支援に関する留学を計画するなど自己研鑽に励みました。しかし、新型コロナウィルスの影響で留学は中止となり、計画が崩れ、就職活動をするという選択に切り替えました。それでも自己分析を重ねる中で、起業したい想いはますます強くなっていきました。

そんな折に今度は中村君が一緒に起業しないかと誘ってくれました。自分が成し遂げたかった想いと機会が重なったことが、起業したきっかけです。

―起業の誘いをしたのはなぜですか?

石丸:最初に僕が中村君を誘ったのは普段の中村君の様子から絶対にやってくれると確信があったからです。起業にとって一番大切なことは「やり切ること」だと考えています。まさに中村君はやり切る人で一番信頼できる友人だったので誘いました。

中村:仲良い友人で一から一緒に起業するタフな男は石丸君しかいなかったからです。また、1人で起業するのは不安だったからです。1年生の時に石丸君に誘われて、まだ起業に興味を持っていることは知っていたので誘いました。

―将来の目標、展望は何ですか?

石丸:私にとって「FLASPO」の位置づけは大きなサービスを作るための第一歩だと考えています。そのため、しばらくはこのサービスを続けながら、企業に就職して幅広い経験や資金を蓄えていきたいと考えています。将来的に「FLASPO」に続く第二第三の事業を立ち上げ、連続起業家になりたいです。

中村:一番良い状態は自分の会社だけで生計を立てることだと考えています。企業に就職して、高い地位を得て、大きなお金を動かせるようになることよりも起業して自分で一つ一つの仕事を動かしていきたいと考えています。企業で大きなことを成し遂げたとしてもそれは企業の達成だと思います。自分の手で形にしたいです。それが自分に合うと思いますし、何より楽しいのではないかと思います。

―塾生に向けて一言お願いします。

中村:私もそうなのですが塾生は仲間意識が高く、集団になる傾向があると思います。それも楽しいけれど、一歩外れてみるのも良い経験なのではないかと思います。そういった経験をこのサービスで是非体験してほしいです。もちろん単発でできるバイトと思って利用していただくことも大歓迎です!

石丸:このサービスを通して、早いうちから学生が社会との接点を持って、色々なことを経験して、本当にやりたいことを見つけて欲しいです。これからこのサービスをもっと大きくして、いろんな人に価値を提供しますので応援とご協力よろしくお願いします。

「FLASPO」のホームページはこちら
https://flaspo.jp/

(三宅樹)