【独自】慶應生の“成人式イベント”感染拡大の実態 高級ホテルやVIP付きクラブに集う

慶應義塾新型コロナウイルス感染症対策本部は16日、「1月10日の成人の日に開催された、一貫教育校の卒業生を中心とした多人数会合およびその後の二次会や三次会に参加した学生から、新型コロナウイルス陽性者が複数発生している」と発表した。慶應塾生新聞会は、会合の関係者や複数の参加者への取材・情報提供から、各一貫校の会合・二次会・三次会の実態や感染対策、現在の感染状況について調査した。

各一貫校の多人数会合について

①慶應義塾高等学校
「慶應義塾高等学校第71期 成人を祝う会」が開催されたのは、1月10日18時30分~20時30分。会場は東京都港区虎ノ門の高級ホテル内にある、約2000名を収容可能な宴会場だ。会費は1人2万5000円で、事前に幹事の銀行口座に振り込みが必要であった。

当日は、慶應義塾高等学校(以下塾高)の卒業生が400名ほど集まった。会はアルコールの他に、立食形式で多くの食事が提供された。マスク着用については定期的に呼びかけられていたが、参加者によると、マスクの着用は曖昧になっていたという。抽選会の景品には豪華な賞品が用意され、塾高OBからのビデオメッセージもあった。一部報道では、大勢の参加者たちが肩を組み、応援団とともに慶應の応援歌「若き血」を大声で歌う映像が放送された。

「成人を祝う会」は、塾高生500人ほどがフォローするインスタグラムの非公開アカウントを通して告知・連絡が為されていた。「成人を祝う会のご案内」に明示された参加条件は、「①新型コロナウイルス感染症対策(マスク着用・飲食)を徹底すること ②新型コロナウイルスワクチン二回接種済みであること ③当日体温が37.5度未満、体調不良・濃厚接触者でないこと」であった。また会は開催できるか協議を重ねた上で開催を決定した、との記述があった。なお会の終了後から現在までは、新たな投稿はされていない。関係者によると、「同意書の記入、アクリル板やアルコール消毒、検温、換気などを含め、ホテル側やプロの方と協議をし、最大限の新型コロナウイルス対策を取っていた」という。

関係者はさらに「成人を祝う会」について、「パーティーではなく、幼稚舎卒業生など、地元の成人式に参加できない方たちも対象にしており、事実上の成人式として代々開催している。二次会、三次会と呼ばれている多人数会合の運営は全く別の団体」だとし、後述する二次会、三次会への一切の関与を否定した。

②慶應女子高等学校
慶應義塾女子高等学校(以下女子高)の会合が行われたのは、同じく1月10日。会場は東京都千代田区のホテルだった。アルコールの提供はあったが、食事の提供はなかった。参加者によると、参加人数は会場の収容人数の50%以下になっており、マスク着用も定期的に呼びかけられていた。マスクは写真撮影をするときのみ外しており、撮影時も極力会話をしないようにしていたという。

③慶應義塾ニューヨーク学院
1月10日、東京都千代田区にあるホテルで開催された。

慶應義塾湘南藤沢高等部、慶應義塾志木高等学校については、本紙に情報は寄せられなかった。

④二次会
二次会が行われたのは、同じく1月10日の20時~23時。会場は東京都港区六本木の繁華街にあるナイトクラブだ。本紙への情報提供によると、塾高と女子高の合同で行われた。二次会についてもインスタグラムの非公開アカウントで告知が行われていた。公式アカウントの情報によると、会費は通常は1人8000円、VIPは1万5000円で、参加するには事前にGoogle Formに回答する必要があった。参加者によると、アルコールの提供はあり、食事についてはVIPでのみ焼き菓子や小さいハンバーガーなど個包装されたものが提供されていた。二次会は400人ほどの規模で、VIPエリアには100人の人数制限があったとのことだった。マスク着用も呼びかけられていたという。しかし一部報道が入手した映像では、大勢の参加者がマスクをせずに、歩きながらあるいはソファーに座りながら至近距離で接触し、思い思いに会話を楽しんでいた。会場はDJがおり大音量で音楽が流れる、まさにナイトクラブといった様子だった。一部報道に寄せられた証言では、動くスペースもないくらい“密”の状態で、中には口移しでアルコールを飲む参加者もいたという。

⑤三次会
三次会は、本紙への情報提供によると、二次会と同じく塾高と女子高の合同で行われ、慶應生に限らず誰でも参加できる状態だった。会場は東京都港区西麻布のナイトクラブ。本紙に詳細な情報は寄せられていないが、一部報道では、会は明け方まで続いたと報じられた。

感染拡大の現状と慶大の対応

塾高の「成人を祝う会」の参加者は、「大学に陽性を報告した学生の共通点が、一貫校出身で一連の多人数会合に出席していたという事実に大学側が気づき、今回の感染拡大が明らかになった」と話している。一連の多人数会合による感染者数については、未だ明かされていない。

「成人を祝う会」の関係者は、「クラスターが複数発生しているのは二次会以降であり、女子の感染者もいると聞いている」と語った。参加者の塾高生によると、感染拡大の事実を知ったのは、慶大が公表する1日前で、その時点では塾高の感染者は3人だったとのことだ。

慶大の広報室は、「現在参加者は陽性者を調査集計しており、感染源の把握に努めておりますが、現時点での人数に関する回答は控えさせていただきます」と一部報道の質問に対しコメントし、学生への注意と指導を行い感染拡大防止に努めるとした。先日本紙が報道した通り、慶應義塾新型コロナウイルス感染症対策本部は16日、一連の多人数会合の参加者に1月20日までの自主隔離・登校禁止を命じた。さらに慶應義塾長の伊藤公平氏は18日、全塾生へのメール配信で、「軽率な学生をとるごく一部の塾生の責任感と想像力の欠如に対して、慶應義塾として深い失望の念を抱いています」と遺憾の意を露わにし、感染予防の徹底を強く求めた。

なお、一部報道のニュース動画・記事については、現在既に削除されている。

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