今年6月から開始した慶大のワクチン接種は、約5万人への2回目接種完了をもって終了した。
接種開始を前に発表された塾長メッセージでは、義塾関係者へのワクチン接種によって「キャンパスライフの奪還」を目指す旨が示されている。
公式発表によると、1回目だけでも76.4%の塾生がワクチン接種を終えた。

高い接種率を誇った慶大のワクチン接種だが、キャンパスライフの主役である塾生はどのように捉えているのだろうか。①予約システムの利便性や当日の動き②接種後の副反応③ワクチン接種後の学生生活に期待することの3三点について、2回目接種を完了した塾生たちに話を聞いた。

 

「予約は早めに取らないと接種枠がどんどん埋まってしまい、取りづらかった。当日の時間指定はあまり意味がなく、予約時間の2時間前に行っても接種することができた。副反応は1回目・2回目両方とも38度以上の熱が出たので、接種の際は解熱剤のカロナールが必須だと感じた。男子の中には1回目は大丈夫な人もいたのかもしれない。授業はオンラインのままで構わないが、サークルの合宿等はできるようになってほしいと思う」
(法・1年女子)

「市や都が主催するワクチン接種と比べてはる遥かにスムーズに予約できた。担当職員の手際もよく、接種会場で戸惑うこともなかった。 1回目の副反応はなかったが、2回目は約38度の熱が当日の夜から翌日の昼くらいまで続いた。同年代の知人には、1回目の摂取でも3939度の熱が出た人もいた。サークルや課外活動に関しては、十分な対策を行った上で対面での活動は増やしてほしい。一方で大学には最終の接種状況を踏まえた後に、サークルなどの課外活動をどの程度の規模で実施できるかなどの明確な基準を改めて作成してほしい」(法・1年男子)

「ワクチンの予約、当日の流れ、共にスムーズで問題なかった。副反応は2回目が特にひどく、39度台の熱が2日間続いた。悪寒と倦怠感の症状もあり、一人暮らしなので怖かった。ワクチン接種後の大学生活については、対面授業が少しでも増え、クラスの人などと親交を深める機会が広がることを期待している」
(経済・1年男子)

「予約システムはクリックするだけでよく、簡単にできた。日時も選びやすく、打ちやすいと思う。接種会場は、誘導がきちんとされていて、迷うことはなかったが、少し密だと感じた。副反応は1,2回目共にかなり軽く、1回目に関してはほとんどなかった。2回目は少しの腫れと体の火照りを感じた。接種後はの対面活動を増やしてほしい。オンラインでは、初対面の人と関係を築くのが難しく、友人作りが大変だった」(経済・1年男子)

「ワクチンの予約をする際、そこまで予約の競争率が高いという印象はなかった。当日も列は長いものの長時間待つということはなく比較的スムーズだったように感じた。接種1回目の副反応は37.7℃の熱と少々の腕の痛みと倦怠感があった。2回目は39.2℃の熱と頭が割れそうになるくらいの頭痛と倦怠感に襲われた。高い施設使用料を払っているため、ワクチン接種後は授業などで施設を使えるようになってほしい」(環境情報・1年女子)

「予約は取りやすく、数日後でも枠が空いていた。当日の流れはスムーズで、スタッフもたくさんいたので安心して接種が出来たが、プライバシー確保のためにパーテーションがほしいと感じた。ワクチン1回目は2日間程度の微熱と、腕や腰の痛み、倦怠感の症状が数日にわたって続いた。2回目は38度台前半の熱が出たが、ほか他の副反応も含めて接種後2日目までには落ち着いた。授業形態に関しては、語学やディスカッションを要する授業はオンラインではやりにくい側面が大きいので、対面がよいと思う。サークルについても、飲み会などはまだまだ難しいが、本来の活動は感染防止策を講じた上で少しずつでも再開してほしい」
(文・2年女子)

山口立理