1人乗り用及び業務用電気自動車に関する記者発表が10月16日に三田キャンパスで行われた。主催は慶大コ・モビリティ社会研究センター。同センター長を務める理工学部の川嶋弘尚教授らによる記者会見のあと、電動の小型移動体(ビークル)が披露された。
今回の開発は、2007年度に始まった「コ・モビリティ社会の創成プロジェクト」によるもの。子どもからお年寄りまでのあらゆる人が自由かつ安全に移動できるような手段を形成し、人的交流及び物流を活性化させ地域社会を発展させることを目的とする。
開発されたビークルは電動で、1人乗り用と業務用の2種ある。地図上で指定された目的地に自動的に到達するための自動運転技術、及び自動運転だけではまかなえない機能を遠隔的に支援する遠隔操作技術の活用を想定している。
会見で川嶋教授は「少子高齢化が進む中、人の動きが問題となる」と述べ、子どもとお年寄りが利用できる小型移動体の可能性を強調した。
会見後、環境情報学部の清水浩教授らによる解説のもと、屋外でビークルの運転が実演された。実際に乗った人からは「意外と広々としている」などの声が聞かれた。
プロジェクトは文部科学省科学技術振興調整費「先端融合領域イノベーション創出拠点の形成」により研究・開発をしている。