喊声 9月号

「大学生の7割は、1日当たりの勉強時間が1時間に満たない」―今年の4月に国立教育政策研究所が発表した調査結果だ。これは授業の予復習や課題に取り組む時間のことで、自主的な学習時間に限るとさらに数値は悪化する。大学生の勉強離れが数字によって裏付けられた

▼一方で、長い時間を勉強に費やす学生も多い。今月、司法試験の合格者数が発表された。ほとんどの合格者は、間違いなく学生時代に並々ならぬ努力を経験している

▼毎年この時期になると、忸怩たる思いでこのニュースに接する。残念ながら、私も冒頭の調査では7割に含まれる大学生である

▼何を隠そう、私もまた法律学科に所属し、法律を学ぶ人間だ。法曹を志す級友たちの努力は、間近で目の当たりにしている。自己を顧みると、漠然と法曹に憧れて法律学科の門を叩いたがいつしか挫折し、忙しさにかまけて勉学と向き合えない

▼「天は人の上に人を造らず」―「学問のすゝめ」の有名な冒頭である。実はこののちに「賢人と愚人との別は、学ぶと学ばざるとに由って出で来るものなり」と説かれる。この言葉を噛み締め、せめて賢人であろうとする志だけは忘れないようにしたい。(斉藤航)