【三田祭速報】日本の競争力-これからどうやってご飯を食べていきますか?

 法学部政治学科ゼミナール委員会主催で、ライフネット生命保険会社社長出口治明氏による講演会「日本の競争力-これからどうやってご飯を食べていきますか?」が行われた。三田祭初日ということで会場には塾生に加え、他大学の学生や社会人など広い層の参加者が見受けられた。
 出口氏は「衣食足りて礼節を知る」「人はパンのみにて生きるにあらず」という格言を用いて経済的な安定に加え職業生活の充実も人生には必要であると語り、「この世界をどう理解し、どう変えたいと思い、どう動くか、というのが働くということ」と述べた。
 数学的思考が物事の本質を明確化するとし、少子高齢化や増税政策の問題点を理論付けて説明し、1票の格差による選出の偏りがもたらす権力者の現状把握の甘さであるとした。また、金融構造改革が進まず戦後経済から脱却できなかったこと、それに伴う政府への信頼の低下が消費の減少を招き、ひいては低金利政策と貨幣価値を低く抑える必要が生じ、現状に合わない産業構造に繋がっていると述べた。
 その一方で出口氏は「日本ほど若者、女性、外国人という人材資源を活用していない先進国はなく、観光資源や水、食糧に富んだ条件のよい国でもある。また現在は個人の権利や情報・交流ツールとしてのインターネットの発達がめざましい。そうした個人の力と資源の活用が噛み合えば将来の見通しは明るい」とも語った。
講演会はミス日本グランプリの谷中麻里衣さん(法3)の司会のもと、クイズ形式による出口氏の紹介から和やかに開始された。出口氏の軽快な語り口もあいまって会場には終始リラックスした雰囲気があり、最後の質疑応答は活発に交わされた。
(天野葉子)



『日本の競争力-これからどうやってご飯を食べていきますか?@西校舎ホール』