12月15日に文学部の専攻希望が締め切りとなる。塾生新聞は、2年以上の文学部生に専攻を選んだ理由などを答えてもらうアンケート調査を行った。

専攻によっては学ぶ内容などの情報がなかなか集まらない。現在専攻に所属している学生たちの声を聞いて参考にしていただければ幸いだ。

 

今年度は、情報が多く集まった史学系に絞って、先輩アンケートの結果を紹介する。哲学系(哲学、倫理学、美学美術史学)と文学系(国文学、中国文学、英米文学、独文学、仏文学)についての情報は、過去記事を参照されたい。

 

哲学系(哲学、倫理学、美学美術史学)の情報はこちら

文学系(国文学、中国文学、英米文学、独文学、仏文学)の情報はこちら

 

 

史学系(日本史学、東洋史学、民族学考古学、西洋史学)

 

―その専攻を選んだ理由は何ですか?

 

・歴史好きだからです。(日本史学)

・日本史に興味があったから。(日本史学)

 

・オスマン史をやりたかったから。(東洋史学)

 

・考古学に高校の頃から興味があったから。(民族学考古学)

 

・古代史・中世史に興味があったから。(そもそも文学部に入った理由が西洋史学をやるため)(西洋史学)

・元々世界史が好きだったため。(西洋史学)

・高校時代に読んだ本の影響。(西洋史学)

 

 

―必修の授業の内容はどのようなものですか?

 

・水曜2限に必修の史料講読、ほかに史学概論や日本史概説など、2年のうちに履修したいほぼ必修の科目あり。(日本史学)

・3年生になると専門の時代によっては崩し字を読みます。(日本史学)

 

・全教授が持ち回りで自分の専門分野を入門向けで語る。(東洋史学)

 

・1年生は語学のみ。2年生は原典講読(英文)と実習(実測図等々)。その他選択必修が多数。(民族学考古学)

 

・必修の外国語・二外の他に、週1の原典講読(英語)、史学概論、西洋史概説、西洋史特殊、東洋史概説などの授業が実質的な必履修科目。(西洋史学)

・週1の原典講読で英語の予習があるので実質語学が週に5回。(西洋史学)

・2年は英語での原典講読。3年は第二外国語での原典講読(演習)、ゼミ(ゼミによって異なるが、基本的には輪読)。選択必修として、日本史や東洋史の概説が必要。史学概論は西洋史の先生が担当しているので、親和性が高い。(西洋史学)

 

 

―その専攻に入る前に思っていたことと実際に入ってから同じだったこと・違ったことは何ですか?

 

・近代を特にやりたかったけれど、近代を学びたい人も全員古代の史料読むし、逆も然りです。(日本史学)

・色んな時代の先生がいるけど実際選択肢はそんなにないかもしれない。(日本史学)

・コロナの影響で海外での発掘調査ができず、思っていた事と違ったが、他は思っていた通りだった。(民族学考古学)

・ヨーロッパ系の第二外国語の原典講読が3年次にもあるため、私の場合は3年においても仏語が必要であり、その点は(想定してはいたが)他専攻に比べて大変だと感じる。(西洋史学)

・同じだったこと→とてつもなくきつい講義はなかった。 違ったこと→日本史、東洋史もある程度頑張らなければいけないこと。(西洋史学)

・同じだったこと: 大体が同じだったので書ききれません。イメージ通りなことが多いと思います。違ったこと: みんなが歴史を好きだというわけではない。(西洋史学)

 

 

―逆にその専攻で「これはあまり力を入れてできない・学べない」と思うことは何ですか?

 

・選択した講義によるから、一概には言えないかも。(日本史学)

・研究室によりますが多少歴史と関連していればなんでもできそうです。(日本史学)

 

・マヤ・エジプト・中国・ギリシア/ローマの文明については専門の先生がおらず、ほぼ独学になる。(民族学考古学)

 

・歴史学系統の学問に共通することだが、社会学専攻などと異なり現代社会のことを実質的に学べない点。(西洋史学)

・情報学系は本当に絡まないので学びたいならば自分から積極的に学ぶ必要がある。(西洋史学)

・いわゆる「役に立つ」スキル。プログラミングなど。学部レベルでは不要。(西洋史学)

 

 

―その専攻で最も面白いと思うことは何ですか?

 

・どの授業も担当教授の色が強く出ていて面白いです!(日本史学)

・古文書を読むこと(日本史学)

 

・帝国主義の勝利以来西洋が支配的であったため、情報も「歴史」も西洋視点のものが多い世の中だが、それを一回頑張って脱却しようともがく経験ができる。既成概念からの脱却は実生活で使える!とまでは言えないが、何か悩んだ時に使えるツールであると思っている。(東洋史学)

 

・さらっとおいてあるものが数千年前のものだったりする事。(民族学考古学)

 

・過去を知ること。人それぞれだと思います。(西洋史学)

・これまで世界史の難単語をたくさん覚えてきたがそれ以上に細かいことがかなりたくさんあったこと。(西洋史学)

・研究をしなければ出会わなかった史料を読んで、社会に対する理解が深まった時。(西洋史学)

 

 

関根裕生