政府の発表により3月12日からマスクの着用が個人で着脱の判断が可能となった。テレビなどでも報道されており、マスクを外すか否か議論が白熱している。自由化された当日には道端や施設内でマスクを外す人も散見された。しかし世間の様子はうかがい知る事ができるがマスクに関する塾生の意見は明らかにされていない。そこで塾生新聞会では塾生にアンケートを行い、77名の回答を得た。

 

アンケート内容

今回行ったアンケートでは計4問の質問について回答を募った。内容は「マスクを外したいと思いますか?」、「『はい』と答えた方に質問です。なぜ外したいのですか」、「『いいえ』と答えた方に質問です。なぜ外したくないのですか?」、「『いいえ』と答えた方に質問です。周りの人間の何割がマスクを外したら自分も外そうと思いますか?」の4問である。

 

アンケート集計結果

「マスクを外したいと思いますか?」という質問に対して、「はい」と答えた割合が40.3%、「いいえ」と答えた割合が59.7%と外したいと思う人が多くなる結果となった。

「『はい』と答えた方に質問です。なぜ外したいのですか」という質問に対しては「息苦しいから」が66%で最多、次いで「目だけだと表情がわかりづらいから」「耳が擦れて痛いから」と続いた。「夏に暑いから」「肌荒れするから」といった回答も見られた。

「『いいえ』を選んだ方に質問です。なぜ外したくないですか?」という質問に対しては「もう慣れてしまったから」が41.9%で最多、次いで「コロナはまだ収まってはいないから」「化粧等をしなくていいから」と続いた。「マスクをつけた方が安心感があるから」「コロナ禍でインフルエンザの感染者数が減ったなど、公衆衛生的にメリットが大きいから」といった回答も見られた。

「『いいえ』と答えた方に質問です。周りの人間の何割がマスクを外したら自分も外そうと思いますか?」という質問に対しては「周りを気にしない」が34.3%で最多、次いで「7~8割」「5~6割」と高い割合の回答が続いた。

今回のアンケートの内容を見ると全体的には外したいと思う塾生が多い結果となった。外したい理由では息苦しい、肌が荒れる、耳が痛くなるといった身体的理由で外したい塾生が多く、コロナ感染者の減少やコロナそのものを軽視するような回答は見られなかった。

このような「外したい」側の意見とは対照的に、外したくない理由としては慣れや化粧など一度染みついた習慣や常識を急に変えることは難しいといったニュアンスの回答が多くみられた。この結果を見るにマスクの着脱の判断には肌の強さなど身体的な要因が判断材料として大きな割合を占めていると言えるだろう。

また周りの目や同調圧力に関しては最後の質問を見る限り、全く周りの目を気にしない人々と大多数が外して初めて外そうと思う、同調圧力を感じ取りやすい人々にほぼ二分されている。

このアンケートの結果から、自身のマスク着用の可否を判断する塾生もいるかもしれない。しかしこのアンケートは、3万人を超える塾生の中のごくわずかな意見でしかないということに注意が必要である。

また、巷で騒がれているようにマスクを外すことを強要する人も現れるかもしれない。このアンケートで示されている通りマスクに関する意見は多種多様だ。全員が自分と同じ考えを持っていると誤解を抱いてはならない。自身の心情や体質を踏まえてマスクを外すか否かを判断してほしい。マスクを着けている人も外している人も快適な学生生活を送れるよう願っている。

(上村健太)