メディアから見たSFC 読売新聞記者に聞く

連載企画でSFCを取り上げた中西氏
連載企画でSFCを取り上げた中西氏

卒業生も魅力的

「SFCは20年前の大学改革の象徴として特別なところ。節目の年に振り返るのは面白いと思いました」
そう語るのは、読売新聞社調査研究本部の中西茂氏。同氏は読売新聞の連載企画「教育ルネサンス」でSFCの20周年を特集した。同連載記事で個別の大学を特集したのは、東大以来2校目。キャンパス単位では初めてであった。
連載は、8回シリーズ。AO入試や初代総合政策学部長の加藤寛氏、未来創造塾などを取り上げ、SFCの過去と現在を映し出している。ベテラン新聞記者の目線から、SFCはどのように見えたのだろうか。
「SFCそのものも面白いと思うのですが、SFCの卒業生が面白かった」
同氏が「伝説の人」と呼んだ人物が、山本謙治氏(2期生)だ。山本氏は「入試の面接で『自給自足できるキャンパスにしたい』と訴え、入学直後に大学と交渉してキャンパス内の土地を借り受け、地元農家の指導を受けながら農作物を栽培した」(読売新聞5月7日の教育ルネサンスから引用)。さらに、山本氏は最大150人からなる「八百藤」という農業サークルを立ち上げ、大学周辺の地域とのつながりを作った功績が認められ、塾長賞受賞への礎となった。
しかし、今では山本氏を知るSFCの学生はほとんどいない。中西氏は「それだけ時が流れたということかな」と感慨深げに語った。
また、山本氏以外にもSFCらしい卒業生を中西氏は取り上げている。米ニューズウィーク誌の「世界を変える社会起業家100人」で取り上げられたNPOフローレンス代表の駒崎弘樹さん(10期生)もその1人だ。
「SFCと出会わなかったら、ITベンチャー経営もありえなかったし、NPOで生きていくことを考えもしなかった。自分のやりたいことをやっている人が一番強いという価値観を支えてもらった」と、中西氏の取材に答えている。
さらに、高校生向けキャリア教育プログラムを提供するNPO「カタリバ」代表の今村久美氏(9期生)も「SFCでは出る杭にたくさん出会えた。他大学に進んだ友人が『大学はつまらない』と言うのが信じられなかった。SFCのような場をほかの人にも経験してほしい」と中西氏の取材で語っていたそうだ。
そして駒崎氏、今村氏の2人とも「生まれ変わってもSFCに進学する」と、言い切り、中西氏も「自分が卒業した大学をそこまで褒めるのは珍しい」と舌を巻いた。
さて、今度はSFCに所属している私たちの番である。素晴らしい先輩たちに恥じぬよう、SFCと共に時を刻んでいきたい。
(平松誠基)