日吉キャンパスの不思議なチャイムのメロディーを耳にすると、今でも入試の緊張感が蘇ってきます。入試から1年、私は季節ごとに豊かな表情を見せてくれる並木道に力をもらいながら、日吉での貴重な1年間を過ごすことができました。

文学部1年生の授業の特徴は、必修科目の語学とは別に、心理学、教育学、哲学などの膨大な種類の総合教育科目の中から選ぶことができる点です。様々な分野の授業を受ける中で、自らの好奇心がかき立てられる分野にきっと出会えると思います。私自身も今、入学当初は思いもしなかった専攻に進むことを志しています。

慶應文学部での学びは、新たな自分を発見できるきっかけになるはずです。塾生になって並木道を歩く自分を想像しながら、落ち着いて入試に臨んでください!

跡見学園高等学校出身 文学部1年 堀内未希さん

 

文学部専攻紹介

文学部の2年時に専攻できる学問をいくつか紹介します。

教育学専攻

「先生になるの?」

実は1学年60名程度のうち教員になる人は数人。本専攻は教員養成ではなく、教育学。何十回と聞かれるこの質問、馴染みがない教育学の説明は未だ分からない。『教育』に興味はありますか?

慶應の教育学は、学校教育に限らず、広く人間形成や社会の様々な営為のひとつに『教育』を捉え、理論的、歴史的、実証的に研究します。教育思想史・教育哲学・教育史・比較教育学・教育心理学といった、『教育』へのアプローチによって、少人数で自分の関心を仲間たちと共有しながら深めていくのです。

教育学研究において自分の経験は何よりも強みになります。『教育』という視座から社会を見つめ直すのはおもしろいですよ。

まだまだ未熟な学問『教育学』発展の一翼を担えるかも。

高橋明日香さん

国文学専攻

国文学って高校までの国語とどう違うの?大学だからこそ深められる物語世界があるんです!

国文学専攻は、言い伝えや絵巻、近代文学まで、さまざまな作品を対象としています。その作品が成立した背景、誰にどのように享受されてきたか、現代の私たちの感覚や価値観とはどう関わってくるのか…。作品世界に留まらず、あらゆる角度から物語を考察し、「人との関係」について考えるのがとても面白いです。

それから、原典講読の授業では崩字をマスターできます。一見ただのニョロニョロだったものに意味を見出せるようになったとき、とてもやりがいを感じました。ひとつのことにこだわりを持って深めるのが好きという方、国文学専攻でお待ちしています!

楊美裕華さん

図書館情報専攻

私は文学部の図書館情報学専攻に属しています。

通称「図書情」では、情報管理基礎/情報メディア基礎/図書館学/図書館・情報学文献研究の4つの必修科目があります。2年次には、図書館の機能や歴史、詳しい利用方法(慶應ならKOSMOSというシステムの利用等)を学んだり、図書館に関する英語文献を研究したりする図書館学系の授業と、ExcelやPowerPointの応用的な使い方や、メディアに関する知識に関する情報学系の授業があります。

3年からは更に、図書館コース、情報メディアコース、情報管理コースという3つのコースに分かれて、それぞれの分野を詳しく学びます。

M.Sさん

日本史学専攻

日本史学専攻は、歴史学を中心として広くさまざまな分野の学問の方法を学びつつ、通時代的な歴史像の把握に向けて日本史全般に関する知識の修得を目指す専攻です。

日本史と聞くと広く感じますが、専攻すると決めた際に自分の研究したい時代が決まってなくても問題ありません。2年生でさまざまな時代の日本史学の授業を取ることで自分の興味のある時代を見つけることができます。そして3.4年生でその時代についての研究室に入り学ぶことができます。この専攻には古代から近代まで、合わせて7人の専任教員がいて、キリシタン史を含め特色のある研究室があり、自分の研究したい時代や入りたい研究室が見つかると思います。高校で習ってきた日本史とは全く違いより深く学べる専攻になっています!

M.Nさん

美学美術史専攻

美学美術史学専攻の授業は絵画や彫刻だけではなく、音楽、建築、舞台芸術など、多岐にわたります。主に西洋や日本における作品や作者、また美術館の運営といったアートマネジメント、さらには芸術や美とは何かについても学ぶことができます。現代アートやサブカルチャーも対象です。

私は正倉院宝物に魅力を感じ志望しました。専攻時、博物館や美術館に足を運んで知見の幅を広げられるようにしました。進学してみると周りにはあらゆる芸術に関心のある人がたくさんいて、自分の興味の幅も広がりました。美学美術史学は敷居の高い学問ではありません。“美しい”と感じた経験を活かして、楽しみながら学びにつなげていきましょう!

佐藤伶香さん