【独自】霞会活動停止の舞台裏 会員の内部告発が発端に

慶大塾長の伊藤公平氏は、2021年12月15日付で、公認学生団体の「霞会」に無期限の活動停止を命じた。公開された告示によると、過去数年にわたって、未成年者が飲酒に及んでいたことが理由という。慶應塾生新聞会は、霞会が学生部に報告した「霞会 会食・旅行・未成年飲酒及び、感染症に関する誹謗中傷についての顛末書」を独自で入手した。

 「周囲の遊ぶ様子に傷ついた」

未成年者飲酒の慣習について大学に知られるようになった発端は、昨年10月頃の会員による内部告発。顛末書では、告発が生じた理由として、「感染対策のため真面目に家から出なかった人が平然と遊ぶ周囲の状況を見て傷ついたこと」や、「個人的な関係悪化」を挙げている。民法勉強会による2020年6月の二度にわたる会食や、約10名での2020年8月の旅行について大学側に告発したという。

霞会代表は大学に呼び出され、学生部による事情聴取を受けた。今回の措置の直接的な要因となった「過去数年間にわたる未成年者による飲酒」が発覚した。

10月20日、霞会の活動が無期限で停止されることとなった。学生部の判断はまだだったが、会長が判断した。会食で集まることはもちろん、オンラインの勉強会も禁止となった。

 春合宿の宴会で未成年者飲酒

顛末書によると、未成年飲酒は主にコロナ禍以前に行われていた春合宿・夏合宿中、その後の宴会やイベント後の飲み会で行われていたという。

お酒を飲むつもりのない人にあらかじめLINEのノートにスタンプを押してもらう、その人たちにはアルコールを強要しない、事故が起きた際の連絡の仕方を共有するなどの対策を講じていた。しかし、宴会では用意された酒は誰でも飲むことができる状態で、春合宿の最後には飲酒するという伝統もあり、未成年者飲酒が放置されていた。

霞会では、申請を出していない対面活動は絶対禁止としたうえで、申請した活動前後の食事も許していなかった。しかし、「基本的には発覚しないように会食を行えばよい」という考えが執行部に多く、「非公式であれば制限する必要がない」との意識が醸成されていた。学生部からの私的な集まりの自粛を呼びかける要請に対しても対処をしていなかった。

 厳しい規制の自負

顛末書では、慶大のサークルが「会食はばれなければよい」「感染者が出なければよい」という考えが蔓延しており、霞会もその延長にあったと指摘している。むしろ霞会はサークル活動前後の会食を徹底的に取り締まっていたことから、「霞会は行き過ぎた規制を敷いている」という誤った認識があったという。

今回の会食・旅行・未成者飲酒が生じた原因について、顛末書では、民法勉強会の前チーフや前総務の個人的な責任を指摘している。彼らは、「緊急事態における会食や旅行の持つ意味を重く受け止めておらず、ストッパーの役割を果たせ」ず、大規模行事の開催に踏み切ったことは「霞会としての問題点より個人の責任によるものが大きい」と総括している。

事件に全く関わることなく、霞会での学習の場を奪われた1、2年生の会員は憤りを隠せない。

会員の1人は、「別の勉強会を発端としていたり、先輩の代の問題だったり、終始関係ないところの問題ばかりだったのにコロナ禍で頑張ってきた分の努力が全部潰されたのには納得いかない」と胸の内を明かした。

 塾生代表「自浄作用が働いたと考えている」

塾生代表の山田健太氏は、霞会の活動停止についてコメントした。

「霞会の件に関しては、 内部告発が発端ということもあり、自浄作用が働いたと捉えている。事故につながる前に明らかになり一定の 危機管理が働いたといえる点で私は霞会を全面的に非難する立場にない。個人的には大学の対応が必ずしも正しかったとは思ってはいない。告知の仕方が一 種、晒し上げのように感じる。』

(粕谷健翔)