喊声

【喊声】1月号

夏が終わりしばらくたったある日、携帯が鳴る。母からの電話であった。弟が仕事を辞めたという。その仕事を始めてまだ半年だった▼近年、就職して3年以内に会社を辞める人が増えてきているらしい。しかし、再就職活動は想像以上に過酷なものであるようだ。大手企業の採用情報は「卒業見込み対象」であることが多い。政府が行っている就職支援も新卒対象が多いのが現状だ。そして、その新卒ですら就職が厳しいと言われる時代である。第2新卒者の就職活動が過酷なものになることは考えるまでもない▼学生時代に就職活動をするという日本のシステムは変わっているのかもしれない。先日、韓国人の友人と話をした。韓国では、学校を卒業してから就職活動を始めるのだそうだ。大学で英語を教わっているアメリカ人の教授も同じことを言っていた▼離職者が多いのは、自分に合う仕事を見つけることができないからではないだろうか。学生の本分は勉強である。その学生が就職活動せざるを得ないこの状況は、就きたい仕事についてじっくり考える機会を奪っている。就職は人生の岐路。それが納得いかないまま終わってしまうとしたら悲しい。

(青井真吾)

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