慶應のメディアセンターをうまく利用できているだろうか。コロナ禍において直接図書館に通いにくい今、まだ利用に慣れていない人もいるだろう。そこで、その有効な活用法について図書館員の方に取材した。本記事でぜひメディアセンターをうまく使えるようになってほしい。

多種多様なサービス

メディアセンターは各キャンパスに設置されている。それぞれに特色があり、例えば日吉では1、2年生向けの基本的な資料が多く、三田では専門的なものが多く揃えられている。現在はオンライン上で利用できる資料やデータベースを数多く導入しており、ほとんどはどこのキャンパスにいても平等に使えるようになっている。近年は多くの学生がオンラインで図書館を利用しているようだ。

オンラインでは、論文はもちろん、電子ジャーナルや電子ブック、主要紙のバックナンバーを収録した新聞データベースへのアクセスなど慶應が契約している様々なサービスが利用できる。KOSMOSやデータベースナビ等の検索システムを使うことで、膨大な数のデータから必要な資料を絞り込んで見つけられる。

さらに、資料の探し方や図書館の使い方をレクチャーするサービスも、コロナ感染対策のため現在はオンラインで行われている。メディアセンターのHPから申し込んで図書館員の方からレクチャーを受けることが出来る。三田メディアセンターでは3名から申請可能となっていて、ゼミ単位での利用が多いようだ。興味がある分野を勉強しようと思ったら、一度レクチャーを受けてみるのもよいだろう。ほかにメールやZoomで図書館員に質問することもできるレファレンスサービスも存在する。

慶應の誇る資料の数々を利用できるとは説明したが、必要な資料をうまく見つけるにはどうしたらよいだろうか?

資料を探すためには

KOSMOSやデータベースナビを使って調べる上でも、「今何を探したいかを明確にすること」が重要だと図書館員の吉井さんは語る。情報を検索するツールは場合によって変わってくるためである。特定の言語に対応、特定の分野に強いデータベースが存在するため、自分の探したいものを明確にしておけば、その資料を見つけやすいデータベースにアクセスして効率的に資料を探すことが出来る。「今何を探すべきか」を教授に尋ねるなどして固め、それに合わせて情報を絞り込んでいくことが大切だ。

どんな資料が欲しいかが分かれば、図書館員に質問して協力してもらうこともできる。オンラインレファレンスサービスでは、資料探しや調査に関する質問をすることが可能だ。このサービスは教職員の利用も多く「この分野のこんな資料が欲しいから探してほしい!」という依頼もあるそうだ。資料探しでうまくいかなかったら、まずは気軽に図書館員の方に相談してみよう。その分野の資料の探し方を知り、探す手助けをしてもらえば、欲しい資料がきっと見つかるはずだ。

アカデミックな活動の場として

オンライン利用が増えたとはいえ、そればかりが図書館ではない。紙しかない資料も多数存在するし、グループでの学習やディスカッションができる学習室の設置など「場」としての図書館の活用も取り組まれている。先輩から学習指導を受けられる「学習相談」も存在し、レポートの内容などを図書館で先輩に質問ができる。学習相談は日吉、理工、SFCで実施しており、現在はオンラインでも対応している。そうしたアカデミックな活動の場としての図書館も大きな魅力の一つだ。コロナが落ち着けば是非足を運んでみてほしい。

メディアセンターの蔵書数は国内トップクラスであり、塾生は資料を自由に活用することができる。もし利用したことがない人がいれば、まずは試しに使ってみよう。ほかにも紹介しきれなかったサービスや役立つ情報は、メディアセンターのHPで紹介されているので、学生の皆さんは是非一度見てほしい。
最後に「メディアセンターを大いに利用し在学中に使い倒してほしい」と在校生にメッセージをもらった。卒業してから後悔しないよう、慶大の豊富な資料やサービスを今のうちに使おう!

慶應義塾大学メディアセンターHP:https://www.lib.keio.ac.jp/

乙幡丈翔