関東大学バスケットボールリーグ戦が開幕中だ。慶大は前3試合の反省を活かして「機動力のあるチーム」を目標に、先月19日から今月4日の間に合計7試合を戦ったが、2勝5敗と今月も課題の残る結果となった。
(平沼絵美)

青学大戦でシュートを放つ大元
青学大戦でシュートを放つ大元

専大戦で勝ち星

先月19日の第4戦、法大との試合は序盤、一進一退を繰り返す攻防戦となった。慶大は西戸(総3)の3Pが光ったものの、全体的にミスが目立ち、前半を25―29で折り返す。後半、副将・大元(環4)が連続得点を奪ったが、法大の流れをつかむことができない。慶大のファールも目立ち、ゲーム終了まで法大ペースで48―67と押し切られる形となった。







翌日の専大戦、慶大は最後まで粘り強く戦い86―85と貴重な勝ち星を挙げた。序盤から着実に点を重ねていった慶大だが、対する専大もリーグ戦1敗のみと好調。第3Qまでは両者譲らずわずか3点差であった。第4Qに入ると開始早々、それまで中心となって活躍していた福元の巧妙なアシストから点を生むなど一気に攻めたてる。しかし終盤、専大・田代のシュートが躍動。残り時間8秒というところまで攻防戦は続き、慶大は辛くも勝利をもぎ取った。

26日、リーグ戦いまだ負けなしの安定した強さを誇る拓大との試合。慶大は果敢に攻めたが決定力に欠け、70―85と力負けした。序盤は両者得点が少なかったが、慶大が積極的な攻めを見せ、第1Qをリードして終える。第2Q以降はチャンスでの決定力不足がみられ、拓大のディフェンスや巧みなボール回しに苦しんだ。最終Q、サワ(環2)、西戸(総3)で巻き返しを図る慶大。しかし、拓大・バンバに連続得点を決められ、差を縮めることはできず、強敵相手に大金星とはならなかった。

遠い勝利 敗戦続く

翌日は強豪、青山学院大学との一戦。慶大は最後まで積極的に攻めたが、62―70と惜敗した。試合全体を通して常に点差が開くことはなく、ディフェンス面でも粘りを見せた試合だった。大元(環4)、福本(環4)が中心となって得点を挙げたほか、高橋(法2)やサワ(環2)の攻守にわたる活躍も見られた。最終Q、残り約1分というところで青学大の得点力が光り、苦い敗戦を喫した。

30日、慶大のホームである日吉記念館で行われた白鴎大との試合。後半に追い上げるも66―75で敗戦した。序盤から慶大は相手の守りを崩すことができず、前半は7点のリードを許したまま折り返す。第3Q、一転して立て続けに得点を決め、慶大ペースに持ち込むかと思われたが、白鵬の壁は厚く再びリードされる展開となった。続く最終Qでは大元(環4)や西戸(総2)が3Pを決め逆転するも、その後防御力に欠け白鴎の猛攻撃を止めることができず、ホームでの勝利とはならなかった。

ホームで敗北し流れを変えたい慶大は前半から国士館大を攻める。大元が立て続けに3Pを決め、西戸も再三のポイント。課題のリバウンドもとれる場面が目立ち、第2Qまでで22点の差をつける。後半になると大元の負傷退場や国士大の体を張ったディフェンスもあり点差が縮まる。それでもタイムアウトで冷静なプレーを取り戻し国士大を撃破した。

今季開幕戦で敗北した東海大との一戦。序盤から圧倒的な体格差を見せつけられるも、西戸や後藤(環3)の3Pにより、2点差で第1Q終了。続く第2Qでは同点まで追い上げるも、東海大が得意とするゴール下で連続得点を奪われ点差は二桁に広がった。後半戦、福元や西戸が速攻での得点や3Pで奮闘するも、スピードと得点率に秀でた東海大の攻撃を止めることができなかった。

秋季リーグも今月で折り返し地点である。日吉記念館で行われる10月17日、18日の2日間に渡るホームゲームを含み残り8試合だ。接戦を勝利に変える決定力と、チーム全体の防御力が求められている。来月、これまでの反省を生かした慶大の躍動に期待したい。