就職率70%台へ回復

金融・保険業への志向高まる

昨年度慶大学部卒業者・修士修了者7924人のうち就職者は5307人、大学院および学部進学者は1356人であることが学生部就職・進路支援担当から発表された。一昨年度と比較すると、就職率・進学率ともに上昇し、それぞれ70・1%、17・9%となった。(データは3月31日現在のもの。就職率・進学率ともに進路未報告者を除いた数値)  (千葉雄太)

昨年度の就職状況は、堅調な結果となった。慶大学部卒業者・修士修了者7924人のうち70・1%が就職し、この割合は一昨年度よりも1・3ポイント上がった。大学院および学部へ進学したのは全体の17・9%であり、前年度に比べて0・4ポイントの上昇を示した。一概には言えないが、就職率の上昇にも見られるように、就職状況は近年少しずつ改善されていることがうかがわれる。

就職先を業界ごとに見てみると、一昨年度において首位であった製造業を金融・保険業が抜き、1位・2位の順が入れ替わった。情報通信業がこれらに続き、上位3業界の占める割合はそれぞれ23%、21・2%、17%となった。

学部卒業生の就職先企業上位20社(表参照)を見ても、過半数を超える12社を金融・保険業が占めた。さらに上位3社は、みずほフィナンシャルグループ、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行と、いずれもメガバンクであった。これら3社では、就職人数が一昨年度(それぞれ99人、107人、43人)から増加した。

学生部就職・進路支援担当の佐藤吾郎氏は、慶大から金融業界への就職人数・就職率の増加について「例年でも金融や商社が人気業界であることには変わりないが、昨年度はアベノミクス効果などもあり、金融企業が全般的に採用人数を増やす傾向にあったことが影響として考えられる」と分析する。

塾生が企業から実際に評価されている点として、佐藤氏はコミュニケーション能力、自主性、知的能力(自分の頭で考える力)の3つを挙げた。これらは「企業が就活生へ求めている主な資質と合致しており、それゆえ塾生の就職状況が良好である」と佐藤氏は考える。

現3年生から就活の開始時期が3月へ移行することによる影響に関しては「確かに企業説明会や面接など、制度が変わる初年度においては細かな日程が不透明になる。だが、正課や課外活動を通して先ほど挙げた3基盤を身に付けた上で、友人やOB・OGなどからの情報収集を怠らずに着実に行動していけば、焦りすぎる必要はない」と佐藤氏は述べた。

慶大では就職・進路支援担当のもとで、塾生の就職活動を支援する取り組みが行われている。毎年度各キャンパス合計で約150回開催されている就職ガイダンスをはじめ、進路上の悩みを相談したり模擬面接を受けたりすることもできる個別相談、そしてOB・OGのデータベースや就活体験記、企業からの求人情報などの提供も行う。

今年度の就活生へは「就活では新しい課題に直面するが、それを成長の機会と捉えて、行動し続けることが大切になる」と佐藤氏はアドバイスした。