
〇留学をしようと思ったきっかけを教えてください。
―大学1年次に中国に関する自由研究セミナーを受講していました。その授業を受けるたびに中国に関して謎が深まっていき、また日本では中国に関する情報があまり入ってこないので、実際に現地で学びたいと感じ決意しました。
〇中国留学の魅力を教えてください。
―地理的に近い国なので、将来的に中国の人と多く接するだろうと考えます。その点において中国の人に関する理解を深めることができるのは魅力的だと考えます。
〇実際に行ってみて印象は変わりましたか。
―実際に中国に行ってみて日本にいたときに抱いていた印象より、いい方向で変化しました。例えば、言葉が通じなくてもジェスチャーを通してコミュニケーションをしてくれたり、外国人であるだけで珍しがられてホームパーティーに招待されたりなど、外国人に優しかったです。
○最近は円安ですが、物価はどのような感じですか。
―食品や日用品などは日本より安く感じます。特に人件費が安いので、フードデリバリーサービスが日本よりも安いです。
○食生活に関して教えてください。
―フードデリバリーサービスが発展しているので、私はよく利用しています。たとえ食生活が自分に合わなくても、フードデリバリーを利用すれば日本食も食べることができるので、安心して大丈夫です。
○北京大学に関して教えてください。
―学食でも、図書館でも勉強している人が多く、全体的に真面目な学生が多いです。ほとんどの学生が英語を喋ることができるので、英語ができれば大学内では困ることはないかと思います。
私の場合は寮とキャンパスが近くに位置しているので助かりますが、キャンパスが慶大とは比べ物にならないくらい広大なのでレンタルサイクルを使って移動することが多いです。
○友達とは何語を使ってコミュニケーションを取りますか。
―私が所属しているコミュニティーが、日本の漫画やアニメに興味を持っている中国の学生が多いので、日本語で話すことが多いです。日本語、中国語、英語の3カ国語を駆使して話しています。
○授業はどんな感じですか。
―私は主にニつのタイプの授業を受講しています。一つは同じ留学生とともに中国語を学ぶという授業と、もう一つは自分の興味のある科目を受講する形式の授業です。語学のクラスで面白いなと感じた点は、慶大のときとは異なりさまざまな国の留学生と一緒に学ぶことができる点です。各国の文化などを中国語を通して教えあうことがよくあり、「教授対生徒」という形ではなく、生徒同士が発言をしあう形式の授業が特徴的です。
○授業評価はどのようにつきますか。
―私は語学の授業が多いので、発言を含めた出席点が半分を占めます。残り半分は試験で決まります。
〇どこからの留学生が多いですか。
―地域でいうと日本人が一番多いなと感じました。欧米の留学生はもちろん、アフリカからの留学生も多く在籍しており、多様性に富んでいます。
○留学期間中、旅行に行きましたか。
―中国の場合はVISAの関係上、国外に旅行に行くと手続きが煩雑なので、よく国内旅行に行きました。北から南まで多くいきましたが、特に重慶が個人的に行って良かったと感じました。重慶は最近発展が目まぐるしく、小さな土地に沢山ビルが建設されているので、広大な中国にたくさんのビルが凝縮しているのは新鮮に感じました。また、重慶の食べ物はとても美味しかったです。
中国国内旅行であれば高鉄(日本の新幹線のような高速鉄道)や飛行機をよく利用します。高鉄は比較的安い料金で移動できるのでおすすめです。南の方に旅行に行く場合は飛行機を利用します。

〈留学に向けたスケジュール〉
○言語の基準はいつクリアしましたか。
―私はIELTSを受験しました。一度しか受けておらず、試験の結果も出願の2週間前に分かったので、少しひやひやしました。
○VISAの取得時期はいつですか。
―留学が決まったのが2年の11月で、3年の7月にVISAを取得しました。
○奨学金はいつ申し込みましたか。
―奨学金の応募は3年次4月あたりに申し込みました。
○履修登録はいつ行いましたか。
―北京大学は9月から授業が始まったので、北京に行ってから履修登録しました。
○大学の寮はどのように手配しましたか。
―私の場合、寮は出発直前に分かりました。慶大と北京大学の契約で寮が決まっていると思うので、私は大学の寮の費用はかかってません。
○友達はどのように作りましたか。
―週5回語学の授業があるので、主に語学の授業のクラスメイトと仲良くなりました。
○留学前の気持ちを率直に教えてください。
―やはり卒業や就職が懸念点でした。どのように単位遡及されるのかは未だに不安が残ります。
○留学中に成長したと感じた点を教えてください。
―日本が他国からどのようにみられているのかという視点が得られたのが、行って良かったと感じます。
○これから留学する塾生に一言お願いします。
―留学は外国人と関わることで、自分にはない価値観を得ることができます。特に、今まで持っていた偏見を打破したり、相手のことを知らないという前提で外国の人と触れ合ったりすることこそ、留学の醍醐味だと思います。留学に行って後悔をすることはなく、その経験はいろいろな形で自らの強みにつながると思うので、ぜひ挑戦してみてください。
(濱陽貴)