バドミントン部創部70周年 次世代に繋がる節目の1年に

体育会バドミントン部は今年、創部70周年を迎える。節目の年をどう戦うのか。主将の川口太希選手(文4)と監督の五月女季孝さん(昭59年度主将)にお話を伺った。
震災の影響で春リーグが中止となった昨シーズン。2009年秋4部降格、2010年春5部降格と、近年厳しい戦いが続いた慶大バドミントン部にとって最大の目標であった3部昇格がその時点で実現できなくなる。「選手たちにすれば大きな目標であったリーグ戦がなくなったことはすごいショッキングな出来事。目標を見失ってしまった」と五月女監督は当時を振り返る。
そんな中で迎えた昨年の秋リーグ、慶大は5部優勝、4部昇格を成し遂げた。「厳しい状況で最低限の目標は達成できたという感じですね」と川口選手。しかし、一方で監督は「去年は、チームとしての結果は出しているけれど、次の代で活躍する下級生を育てるという先輩としての結果は物足りないものだった」。目の前の目標だけでなく、さらにその先の目標を見据えた練習を要求する。
今年の1番の目標はもちろん3部昇格だ。「僕たち4年生は先輩たちが負けて4部に落ちてしまう姿を目の前で見た唯一の学年になります。だから70周年という節目の年に、3部の舞台を知っている僕らがそこに戻して、後輩にバトンを渡してやりたいんです」。川口選手はその胸の内を語る。
週に6回の練習など、大学生活のほとんどを部の活動に捧げる体育会バドミントン部。最大の魅力は「学生主体」だ。その基本方針の通り、部員それぞれに役職が与えられ、練習の計画から部の運営まで学生が決定していく。そこに監督は口を出さないようにしているという。
監督はこう語る。「僕が練習メニューを考えてやらせるのが、強くなる近道なのは間違いない。でも強くするだけが目的だとは思っていなくて。選手たちがバドミントンの練習を通じて人間的に成長して、社会にどれだけ通じる大人に育っていくかということも僕は重視したいんです」
「今のチームの問題点に気づき、解決策を自ら探ることができるようになってほしい」。その思いから、監督はあえて選手に練習メニューを決めさせる。「その代わり、質問はしまくります。就職活動の面接みたい。質問魔ですよ、私は(笑)。『お前は何を見ているの。お前は何をやっているの。お前は何ができて何ができないの』という自己分析を、バドミントンを通じてさせています」
最後に、川口選手はこう締めくくった。「僕たちバドミントン部も早慶戦を毎年やっているんですよ。今年は70周年という記念すべき年で僕たちも盛り上がっています。10月28日に日吉記念館で開催されるので、ぜひ足を運んでもらいたいなと思います」。大好きなバドミントンを通じて人間的にも成長し続ける彼らが今年、どういった戦いを見せるのか、目が離せない。
(篠田弓佳)