早慶戦でトライを決めた竹本(左)
早慶戦でトライを決めた竹本(左)

関東対抗戦Aでは、早慶戦と最終節の帝京大戦が行われた。前節の明大との上位対決に敗れ、4勝1敗で迎えた早慶戦。林監督の就任1年目には0―40で負けた相手だが、2年目には17―34、昨年は20―20で引き分け。差を詰めてきた今季は、ひざの長期離脱から復帰した竹本主将のトライなどで勝利した。帝京大戦にも勝った慶大は対抗戦を2位で終え、大学選手権のシード権を手に入れた。
 (塚本雅章・井上史隆)

 

早大戦
復帰戦を飾る竹本のトライ

【慶大10―8早大】
 まさに慶大の「魂」のタックルが早大の「ゆさぶり」攻撃を封じた一戦であった。
87回目を迎えた伝統の早慶戦。慶大が10―8の僅差で逃げ切り、早大に勝利した。対戦成績は20勝61敗6分け。
 この日の慶大はディフェンスが冴え渡っていた。
 今春ラグビー日本代表に選ばれたSO山中を筆頭に、BK陣に高い身体能力を持つ選手が揃う早大は、アタックで再三突破を図る。一方、 慶大は「選手の熱量が発したタックル」(林監督)で早大に対抗した。
 慶大のタックルの真骨頂を象徴するのが前半13分のプレイ。早大が慶大ゴールラインまで迫り、早大SO山中がトライの体勢になるも、SH古岡(経4)の渾身のタックルで早大のノックオンを誘い、トライを防いだ。
 そのほかにも、慶大ディフェンスを抜け出してきた早大WTB中靍にWTB児玉(環4)がカバーに入って早大の突破を阻止するなど、慶大の選手全員が80分間集中力を切らさず、伝統である「魂」のタックルに徹した。
 また、この試合で慶大の精神的支柱である主将の竹本(環4)が今季公式戦初出場を果たした。
 8月の練習試合で膝の靭帯断裂で戦列を離れていた竹本。手術をすれば今季公式戦の出場が絶望的となる状況で、竹本は手術をせずに過酷なリハビリを経て今回の早慶戦に間に合わせた。
 事前に実戦を十分に重ねることなく迎えた早慶戦だけに「中盤のディフェンスなどで個人的にできていない部分が多くあった」(竹本)状況だったが、後半12分に自らトライを決めるなどチームに貢献し、主将としての責任を十分に果たした。

帝京大戦
展開ラグビー帝京大を圧倒

【慶大35―20帝京大】
 慶大は、FWとBKが一体となったアタックで圧倒し、35―20で帝京大を下した。慶大は6勝1敗で関東大学対抗戦を終えた。
 前半、プレッシャーをかけてこない帝京大のディフェンスに対し、慶大はFL阿井(環4)、CTB竹本(環4)を中心に縦に突破するプレーを続ける。
 前半23分、CTB竹本が中央を突破し、帝京大ゴールラインまで迫る。SH小斉平(商4)がボールを右に展開し、パスをもらった小川(環3)がトライを挙げた。
 後半も慶大の勢いは止まらない。栗原(総3)の約60㍍独走トライなどで着実に得点を重ね、突き放した。
 昨年の帝京大戦では前半17―0で慶大がリードしていたものの、後半に入り帝京大に3トライを奪われ、19―17で逆転を許した。
 今年の慶大は自陣でもほとんどキックをせずにボールを展開し続け、攻撃の手を緩めなかった。
 終盤、帝京大FLツイのトライで追い上げられたが、「2トライ以内に抑えるラグビー」(林監督)で昨年の雪辱を果たした。
 次の大学選手権に向けて、竹本は「これからはチーム全体で戦っていかなければならない。まずは1回戦に照準を合わせて準備をしていきたい」と意気込んだ。