インカレ準優勝 下級生に“伝統”残す

優秀選手賞に選出された二ノ宮
優秀選手賞に選出された二ノ宮

第62回全日本大学バスケットボール選手権大会(インカレ)が先月29日から今月5日にかけ、代々木第二体育館で開催された。昨年準優勝に留まったリベンジに燃える慶大は、準決勝までの4試合を全て100点ゲームで突破。しかし、青学大との決勝戦に敗れ2年連続の準優勝となった。大会優秀選手賞には、主将の二ノ宮(環4)が選出された。              (井熊里木)

インカレ初戦から第3戦の相手は、それぞれ徳山大、関西大、京都産業大の西日本勢。慶大は3試合全てで、ベンチメンバーをコートに立たせる余裕を見せながら100点ゲームで快勝。危なげない勝利を重ね、準決勝へと駒を進めた。
 3戦連続の100点超えがチームの好調を伺わせた。特に酒井(環4)は、初戦で20得点、13リバウンド、10アシストのトリプルダブルを達成すると、第2戦、第3戦でもダブルダブルを記録。「4年生としての強い気持ち」(酒井)を数字に現した。
 また、今季のリーグ戦では怪我により不調気味だった二ノ宮(環4)と岩下(総4)も、3試合を通し、終始確率の高いシュートでチームを牽引。
 二ノ宮、酒井、岩下にとっては、集大成として臨む最後のインカレ。準決勝も、最上級生トリオから目が離せない。

準決勝
3人20点超え好調で決勝へ

 明大との準決勝。前半だけで20点のリードを奪った慶大が、一度も明大にリードを許すことなく101―72で快勝。昨年に引き続き決勝進出を果たした。
 この日の勝因を「シュートが良かった」と言う二ノ宮が、第1Qだけで3本の3Pシュートを含む15得点を挙げるなど、序盤から慶大ペースで試合は進む。
 中盤、明大はエースの金丸を中心に巻き返しを図る。対する慶大は、センターの岩下にボールを集め、インサイドで応戦。
 ミスマッチを利用しインサイドを制した岩下は、この試合23得点14リバウンドの活躍。「明大にはインサイドで攻めれば絶対に勝てると思っていた」(二ノ宮)
 また、終盤には、トレードマークともなっている左エンドラインからのジャンプシュートを立て続けに決めた家治(環3)の活躍も光った。「ここ最近シュートタッチが良くなかったが、自信をもって打とうと思っていた」(家治)
 終わってみれば、30点近い大差での勝利。慶大は、チームハイの28得点を挙げた家治を筆頭に、二ノ宮、岩下がそれぞれ23得点と、スタメン3人が20点超えを記録した。
 「勝ちたいと思っていたけれど、こんなに勝てるとは」(佐々木ヘッドコーチ)。チームも開幕から4試合連続となる100点超えを達成し、好調のまま決勝へと駒を進めた。

決勝
因縁の決戦実力及ばず

「この日のために1年間準備してきた」(岩下)。「40分間走り続ける」(二ノ宮)。「絶対に勝ちにいく」(酒井)。関東トーナメント、リーグ戦に続き、今季3度目となる青学大との頂上決戦。結果は76―93。青学大の圧勝であった。
 決して慶大が不調だったわけではない。4試合連続100点試合で決勝まで進んできたオフェンス力は、この日も序盤から発揮された。慶大は二ノ宮の3Pシュート、岩下のゴール下、家治のミドルで加点していく。
 しかし、「それ以上に青学のシュートの確率が高かった」(佐々木ヘッドコーチ)。青学大の主将橋本、辻の3Pシュートはことごとくネットを揺らし、序盤に慶大が握っていたオフェンスのペースは一気に青学大へと傾いた。
 第3Qに入ると、徐々に実力の差が点差に現れる。疲れが出やすいこの時間帯、比江島を中心にドライブから冷静にゴール下で加点していく青学大に対し、点差を詰めたい焦りからかロングシュートを狙う慶大のシュートが落ち始める。
 「どこかにチャンスが来るのではないかという気持ちでプレイしていたが、青学が上手だった」と二ノ宮。3Qを終えた頃には、青学大に対し20点の遅れをとっていた。
 最終ピリオド。酒井がタフショット、意地のバスケットカウントを決め食らいつくも、時すでに遅し。第3Qまでに開いた点差を縮めるには至らず、76―93で慶大は青学大に敗北した。
 試合後、酒井は「負けて悔しい思いもあるが、4年生が頑張るという慶應の伝統は後輩たちに残せたと思う」。また、岩下は「バスケットボールを通じて仲間たちに素晴らしい経験を与えてもらった」とコメント。
 第62回インカレは、優勝青学大、準優勝慶大で幕を閉じた。