証券アナリストが教える就活企業研究 How to

多くの大学生にとって、就職活動は学生生活の終盤における一大イベントと言って良いだろう。そんな就活において、学生の頭を悩ませるのが企業研究やエントリーシート作成などの慣れない作業である。どの企業を志望したら良いのか、エントリーシートには何を書けば良いのか、疑問に思っているけれども正解が分からずに戸惑っている学生は少なくないだろう。

今回、就活準備に有用な情報を学生に届けるべく、日本証券アナリスト協会様とマイナビ様のご協力のもと、慶應大学OBで「3年で退職しないための就活読本」の著者である香川大学の三好秀和教授(1986経卒)と慶大生による座談会が実現した。参加したのは、これから就活を控える廣野凜(法学部2年)と和田幸栞(文学部2年)である。証券アナリスト(CMA)資格を持ち、就活のノウハウにも精通している三好先生に、就活準備の進め方や周りと差をつけるために何をすれば良いのかを聞いた。

企業研究の重要性

就職活動は、志望する企業を選ぶところから始まる。企業研究をしっかりと行うことは、自身の企業選びに役立てるためでもあり、選考で志望動機を明確に伝えるためでもある。特に、同じ業界にある複数の企業を受ける場合は、他のライバル企業との違いを研究することが必要だという。

三好先生:業界2位の会社は、学生が1位の会社に内定したらそちらに行くのだろうと思っています。それでも2位の会社に私は行きますということをきっぱりと言えないといけないのです。

選考を受ける全ての企業に対して、なぜその企業を選んだのかという理由を明確に言語化して伝えるために、時間をかけて企業研究に取り組むことが大切である。

IR情報の活用

実際に企業研究を行う上で役に立つのが、企業のIR情報である。ただ、企業が公開するIR資料は、情報量が多くて全体像をつかみにくいこともある。また、会計に関する知識がないと理解しにくいことも少なくない。このことは、企業研究に頭を悩ませる学生が多い理由の一つだろう。では、どのようにしたら効率よくIR情報を読み解けるのだろうか。

三好先生:複雑なIR情報を簡単に理解する方法があります。それは、個人投資家向けの資料を見ることです。

個人投資家向けのIR資料は、機関投資家などのプロ向けの資料と違って、要点が分かりやすく、企業によっては動画を掲載していることもある。これらの情報源では経営トップが経営戦略を語っており、企業側が今後必要としている人材がわかるので積極的に活用すると良いそうだ。

エントリーシート

企業研究やその他の準備を終えたら、いよいよ実際の選考を受けることになる。

廣野:面接では、学生が緊張して面接官と上手く会話できない、ということがよくありますよね。

三好先生:(会話が続かなくて困るのは)面接官の側も同じなのです。話題がないときに面接官が何をするかというと、エントリーシートを見ています。

和田:エントリーシートは、時間を掛けて作ることができるため、しっかりと対策できると思います。

面接の話題作りのためにも、エントリーシートの作成は重要である。また、エントリーシートは選考の過程で最終面接まで参照されるので、力を入れて準備するのが望ましい。企業研究をしっかりと行った上で、自分の強みや弱みと照らし合わせ、自分の強みが志望企業の経営戦略とマッチするところを強調することで、内定はおろか希望部署の配属にも影響する、より良いエントリーシートになるだろう。

就活にも役立つCMA資格

最後に、三好先生が就活生に勧めたい資格があるそうだ。それは、証券アナリスト(CMA)資格である。

三好先生:CMAの知識を持っていると、経済や財務の分析はもちろん、株価が市場にどのように評価されているのかが体系的に分かります。

就活における企業分析に役立つのはもちろんであるが、エントリーシートに記入してアピールポイントとすることもできる。1科目でもよいから勉強すべきで、CMA資格の勉強で身についた知識は、ビジネスモデルや経営戦略の理解に直結する。就職後は金融業界に限らず多くの業種においても、経営企画・財務・M&Aといった中枢部門での活躍が期待できるそうだ。就活・配活で周囲と差をつけたい学生には是非とも勧めたい。

三好先生:本日は就活などについて学んでみていかがでしたか?

廣野:就活や企業研究について知らないことだらけだったので、この機会に勉強できてよかったです。

和田:自分の志望する業界を考える中で、それぞれの企業のどこに差があるのかを疑問に思っていました。今日学んだIR資料の分析でそうした違いが分かるということを知り、驚きました。

3人による座談会の模様は、11月30日(水)20時から行われる擬似ライブ配信イベントでもご覧いただけます。慶大生の2人が実際に企業分析などを三好先生と一緒にステップバイステップで行っているので是非ご覧ください!

詳細はこちらのリンクから
https://event.saa.or.jp/event/6208

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記事に関する問い合わせ先:日本証券アナリスト協会広報部

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