企画

NGO団体「PLAS」 エイズ孤児の現状訴える

 エイズ孤児。あなたはそんな単語を聞いて何を思うだろうか。「可哀想、なんとかしてあげなくては」。おそらく多くの人がそう感じるだろう。だが、その思いが果たして真の意味での助けとなるだろうか。言葉だけで、私達は思考を止めてはいないだろうか。

 5月24日、「Moving Africa~アフリカの真実~」と題されたイベントが行われた。主催はエイズ孤児支援NGO・PLAS。代表理事を務める加藤琢真氏は慶應義塾大学出身者であり、塾生も団体に参加している。

 PLAS誕生のきっかけ。それは加藤氏がアフリカに渡った際に出会った、エイズ孤児だった。親の死、家族との離別、周囲からの差別。そうした精神的負担に加え、彼らは労働力としても利用される傾向にある。

 自らが肌で感じたアフリカの現状を日本で訴え続けた。その結果、同意見の仲間が集まり、団体創設に至った。

 団体の目的は、エイズによって影響を受けた子どもたちが差別されることなく活躍していける社会、そして全ての人がエイズの脅威から解放される世界を目指すこと。

 現在は現地団体と協力しながら、ウガンダ共和国で学校経営、そしてエイズ啓発運動を、ケニア共和国で農業プロジェクトや啓発運動を行っているという。また、国内でもエイズ孤児の問題が多くの人に認識してもらえるよう活動を展開しており、今回のイベントはその一環である。

 「多くのメディアが伝える、悲惨さを誇張した姿ではない、本当のアフリカを届けたい」。そんな思いから催された今回のイベントでは、ケニアのストリートチルドレンを被写体とした小林茂監督のドキュメンタリー映画『チョコラ!』の取材素材から作成されたオリジナル版の上映、小林監督とタレントの城咲仁氏、オスマン・サンコン氏によるトークショーが行われた。

 イベントを通し印象に残ったのが、どこまでも強く、明るくあろうとするアフリカの人々の姿。私達は知らねばならない。世界に確かに存在する彼らの置かれた状況を。そして、必死に生きようとする彼らの意志を。

 同情から何かをしてあげようという姿勢ではない。彼らから学び、自分にできることを模索することこそ状況を変えうる本当の力となるのだ。このイベントを通して、PLASの強い意思を感じとった。

(富永真樹)

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