2021年7月23日に開会した東京2020オリンピックが8月8日に閉会した。昨年から続くコロナ禍の中、感染対策を講じての異例の五輪・パラとなった。開催には賛否両論あったが、出場した五輪・パラ選手の雄姿は、自粛生活で沈む我々の日常に光を与えてくれるものであった。五輪では、日本は金27個を含む58個のメダルを獲得した。金メダル数・メダル総数ともに史上最多。金メダル数は米国・中国に次いで3位、総数は5位だった。東京パラリンピックは8月24日に開幕し、9月6日に閉会式を迎え、コロナ禍の東京大会は幕を閉じた。

水泳/競泳 佐藤翔馬選手(商学部在学中)

佐藤翔馬選手は代表選考会の200㍍では日本新記録で優勝し、オリンピック代表に内定した。本大会では男子100㍍平泳ぎ予選、男子200㍍平泳ぎ予選、男子200㍍平泳ぎ準決勝、混合400㍍メドレーリレー予選に出場した。男子200㍍平泳ぎ準決勝では10位と惜しくも決勝進出を逃した。また、混合400㍍メドレーリレー予選では小西杏奈選手、松元克央選手、池江璃花子選手とともに第2泳者として出場した。結果は惜しくも全体9位と決勝進出の8位以内に入ることはできなかった。

 

女子7人制ラグビー 原わか花選手(総合政策学部在学中)、白子未祐選手(文学部卒業)

原わか花選手と白子未祐選手は、7人制ラグビー代表として本大会に出場した。原選手は大学4年生にして、初めてオリンピック代表に選出された。また、白子未祐選手は2019年にラグビー経験なくして、練習生として日本代表の合宿に参加。本大会で初めてオリンピック代表に選出された。日本は、11位12位決定戦でブラジルと対戦。結果は21‐12と敗れてしまったが、この対戦で、原わか花選手は前半にトライを決め、5点を獲得した。

セーリング 土居愛実選手(環境情報学部卒業)

土居愛実選手は、2020年2月の世界選手権で日本勢トップである8位という成績を残し、3大会連続のオリンピック出場を決めた。セーリングでは、ボートの大きさで種目が分類される。土居選手はレーザーラジアル級に出場した。7月25日から30日の間に行われる計10個のレースの総合で順位が決まる。土居選手は15位という結果を残し、ロンドンオリンピックの31位、リオオリンピックの20位から順位を上げた。

アーチェリー 武藤弘樹選手(環境情報学部卒業)

アーチェリーでは64人の選手で行う予選をランキングラウンドという。武藤弘樹選手は男子個人ランキングラウンドをはじめに、混合団体、男子団体、男子個人に出場した。特に、男子団体戦では古川高晴、河田悠希とともに3位決定戦に出場した。対戦相手のオランダと激しい攻防を繰り広げ、最後の1射で武藤選手の矢が10点に的中し、銅メダルを獲得した。

 

サッカー女子 籾木結花選手(総合政策学部卒業)

籾木結花選手はフォワードとして、控えスタート。日本サッカー女子代表は、予選のチリとの対戦に1-0で勝利し、準々決勝に進出した。準々決勝のスウェーデン戦では、予選で唯一全勝であったスウェーデンに1-3で敗れ、準決勝進出はならなかった。

 

陸上競技 山縣亮太選手(総合政策学部卒業)、小池祐貴選手(総合政策学部卒業)

山縣亮太選手と小池祐貴選手はともに、男子100㍍予選と男子400㍍リレー予選、決勝に出場した。両選手ともに100㍍の9秒台記録保持者である。男子100㍍予選では日本勢は敗退したが、男子400㍍リレーでは予選3着で決勝進出を決めた。決勝ではバトンの受け渡しミスが発生し、途中棄権という悔しい結果に終わったが、攻めのレースを見せてくれた山縣選手、小池選手の今後の活躍に注目したい。

 

陸上競技(パラ) 高桑早生選手(総合政策学部卒業)

高桑早生選手は高校から義足でパラ陸上をスタートした。今大会では、女子走り幅跳びT64(運動機能・義足)決勝では8位、女子100㍍T64(運動機能・義足)予選では組中5着であった。惜しくもメダル獲得はならなかった。東京大会は閉幕したが、コロナ禍に勇姿を見せてくれた選手らの今後の活躍を願う。

 

(植竹可南子)