慶大商学部会計研究室主催による、会計士講演会が先月11日、三田キャンパス北館ホールで開かれた。

講演では、公認会計士・税理士の山田真哉氏が講師を務め、賢いお金の使い方や投資の知識について解説を行った。山田氏は『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』をはじめとする、会計に関する多くの著書を執筆している。講演には、学部生だけでなく、投資に興味関心のある多くの一般参加者も訪れ、山田氏の話に耳を傾けた。

「本日限定7割引き、期間限定ルビー20‌%増量」、これらの言葉に心を動かされ、ついつい商品を買ってしまうという経験をした人も多いのではいだろうか。「人は割引や特別といった言葉に弱い。しかし、会計センスのある人はこのような言葉に心を動かされたりはしない」と山田氏は述べる。さらに、「あらゆる感情を排除し、勘定で考える金額重視主義的な考えが良い」と述べ、我々が持つべき思考法についての見方を示した。

また、我々の身の回りの具体例を用いて、人が商品を買う際の心理状態を踏まえながら、賢いお金の使い方を説明した。

会の後半では、投資の基礎的な用語や知識について噛み砕いて説明した。「投資には最低限度の知識が必要です。投資のリスクを理解し、賢い投資術を身につけてください」と述べた上で、投資を行う際の思考法や陥りやすい罠について説明した。難しい用語を平易な表現で説明する山田氏の姿に、会場からは多くのうなずきが示された。