【Voice of the world】vol.4 Everything you already knew about the Netherlands(みんなが知ってるオランダ)

長旅へ出掛けよう。9000kmの隔たりを埋め、オランダを訪れたい。オランダと言えばアムステルダムや風車、木靴で知られている国ではないか。まさにその通り。しかし私は典型的なツアーガイドではない。これから皆さんにお伝えしていくのは初めて聞くことではなく、当たり前のように知っていることだ。

私は今、オランダで日本の影響を受けている様々なものをほのめかしている。私の実の父は日本の会社であるNECに勤めている。また、私たちの世代はポケモンを見て、寿司を食べ、ソニーのプレイステーションで遊びながら育った。今回の旅では国境を越え、オランダのあらゆる場所で見られる「日本」にフォーカスしていきたい。それでは出発しよう!

まず、私の個人的な話から紹介しよう。私が初めてオランダで日本の影響を受けた経験は、子ども時代までさかのぼる。当時の私は幼く、余すエネルギーと時間は何かに費やしたいと思っていた。その何かが柔道だった。後に、この護身術の起源は日本にあり、なぜ「どうじょう」のような幼い私には知り得ない言葉が用いられているかを理解した。日本や柔道について特に詳しくはなかったが、子供ながらに興味を抱いていた。周りの子どもたちも同じだった。実際、オランダの子どもたちにとって柔道や空手を習うことはとても一般的だ。また、競技人口は少ないものの、多くのオランダ人は相撲の存在をも知っている。

オランダの紹介を続ける中で、決して語らないではいられない日本の存在がもう一点ある。アニメだ。特にドラゴンボールZとポケモンがオランダで有名な二大アニメ。私の仲間の大半がポケモンを見て、ポケモンカードを集め、ポケモンゲームをして育った。しばらく前にはアプリのポケモンGOをきっかけに、オランダにおけるポケモン人口がピークを迎えた。信号を無視してポケモンを探しにいくのがオランダで話題になった。またアムステルダムの中心地では、ポケモンGOは新たな側面をもつようになった。それは「車や自転車にひかれる前にポケモンを捕まえて」ということだ。実に危険だ。それ故に私自身はポケモンGOよりも安全な、日本の発明品を好んでいる。ソニーのプレイステーションだ。

オランダを紹介するに当たり日本の電子機器を度々紹介するが、プレイステーションはその中でも特別だ。仲間の間では自由な時間があればとにかくプレイステーションで遊んでた。私自身、プレイステーション1,2,3,4を愛用していたものだ。もしゲームで遊んでいた時間を柔道の時間に割いていたとしたら、2020年の東京オリンピックに出場できていただろう。また、パナソニックのカメラやカシオの電卓、東芝のノートパソコンもオランダで有名な日本製品として挙げられる。

オランダの旅を続け、オランダ人と話している中であることが明確になった。それはオランダ人が最も日本と関わっているのはポケモンでもなければソニーでもないということだ。「日本」と聞くとオランダ人がすぐに口にするのは「寿司」である。日本料理はオランダで高く評価され、そのため美味しい日本料理店が数多く存在する。近年ラーメンにも人気が出てきたが、どんな日本料理も寿司の人気には遠く及ばない。また幸運なことに、オランダ人が日本と言って思い浮かべるのは寿司だけではない。「日本は面白い国だ」、「行ったことがあるわ」、「行きたい」といった返事も度々返ってくる。

多くのオランダ人は自国で享受している様々な日本文化に加えて、日本という国自体に興味をもっている。私が今回話を聞いた、日本を訪れたことのあるオランダ人は皆日本に好意的だった。また多くの人が日本に旅行へ行きたいとも話していた。

旅行といえば、オランダを紹介するこの旅も終幕を迎えている。とても短い間で、残念ながら現在のオランダにおける日本の影響を紹介するには十分な時間ではなかった。しかし、日本で身近なことが世界の裏側の人々とも共有されていることを知ってもらえることを願っている。オランダ人は日本の電化製品を使用し、日本のアニメを見て、日本のスポーツをして、日本の料理を愛している。日本とは9000kmも離れているが、皆さんが考えている以上にオランダ人は「日本人」らしいのだ。
(文:コーエン・ドナッツ 訳:末吉遥)