年が明け2009年が始まった。2008年を表す漢字に選ばれた字は「変」。社会と同様、良くも悪くも変化の多かった義塾の1年をも象徴するように感じられる。さて2008年は、あなたにとってどんな年だっただろうか。また2009年はどんな年になるだろうか。新年を迎えるにあたり、塾生にアンケートを行った。

(西原舞)

―塾内の出来事
 2008年で最も印象に残っている塾内の出来事の中、1位になったのはやはり「大麻事件」だ。この事件は、日吉キャンパス内で大麻を売買したなどとして塾生2人が大麻取締法違反の疑いで逮捕後、起訴されていたというもの。「塾内で犯罪行為があったなんて信じられない」(法2)、「身近な場所で取引が行われていたことに衝撃を受けた」(文1)など、未だ驚きを隠せない塾生が多い。

 一方、「本来は一個人の問題として扱われるべきだと思う」(総3)と学生自身の責任を問う厳しい指摘も。「慶應に大麻のイメージがついて嫌だった」(文2)と、義塾自体の印象悪化を懸念する声も寄せられた。

 「創立1 5 0 年記念式典」は2位。11月8日、約1万2000人が一堂に会し、創立150年を祝した。天皇皇后両陛下も登壇されるなど、創立150年にふさわしい盛大な式典であった。「今年入学することができて、とてもうれしい」(文1)など、特に1年生から
創立150年に塾生として立ち会えたことを喜ぶ声が多かった。 

 3位は、「社中の絆in東京ディズニーシー」。開校記念日に義塾が東京ディズニーシーを貸し切り、創立150年を記念したセレモニーが行われた。その名の通り「一同で光のモニュメントを行ったとき、慶應の強いつながりを感じた」(文1)と、塾生にとって義塾の結束力を改めて深めたイベントであったことがうかがえる。一方「そこまでするかと思った。無駄遣い」(文2)といった批判的な意見も見られた。

 学年・学部問わず、「大麻事件」が圧倒的多数を占めた。塾生逮捕の発覚は10月30日、創立150年記念式典の直前という皮肉な事態となった「大麻事件」。伝統に泥を塗られた感はぬぐえないが、義塾の歴史はこれからも続く。大学側に全てを託すのではなく、学生自身が各々の出来事に対し、その意義を考えることが求められるのではないか。

―社会の出来事
 最も印象に残った社会的な出来事は、塾内の出来事に比べるとばらつきが見られた。その中で断トツの1位となったのは、世界を揺るがした「金融危機」。「今後自分達の生活にどう影響してくるのか不安」(環3)と世界同時不況の余波を危ぶむ塾生が多い。「就活への影響が迷惑」(経3)など就職活動を不安視する声も強かった。

 2位は「首相交代」。福田首相の突然の辞任、麻生首相の不安定な政権運営への批判的な意見が目立つ。「オバマのような人が日本にも現われてほしい」(文1)と求心力のあるリーダーを求める声も。

 そのオバマ大統領が勝利をつかんだ「アメリカ大統領選挙」が第3位。金融危機やイラク情勢など多くの課題が山積する中、「オバマが日本に友好的な政策をしてくれることを期待」(理3)など、今後の日米関係に注目が集まる。

 第4位は「秋葉原無差別殺傷事件」。「刺された人を応急措置する人がいる一方、携帯で現場を撮影する人もいたと聞き、うんざりした」(文2)、「労働問題などのほころびによる事件が今後もっと増えるだろう」(文4)など、社会の歪みを指摘する回答が目立った。

 第5位は「北京オリンピック」。「日本女性が大活躍。うれしい」(総1)など、五輪の盛り上がりが偲ばれる感想が寄せられた。

―2009年は
 世界では100年に一度の金融危機が起こり、義塾は創立150年を終えた2008年。変化の多い年を終え、2009年はどこへ向かうのだろう。 「平穏に過ぎてほしい」(経4)とは、多くの塾生の本音ではないだろうか。しかし、変化が悪いものだとは限らない。見方次第では何かの契機にもなりうる。2009年、多くの人に良い契機が訪れる年になることを願う。