意外と知らないカトリック

日本に根付く その文化とは

仏教校の男子校とカトリック校の女子校が合併する、このようなストーリーのドラマが現在放送されている。仏教については耳にしたことはあっても、カトリックに馴染みが無い人は多いのではないだろうか。

カトリックとは、キリスト教のなかの最大の宗派だ。法学部政治学科の田上雅徳教授によると、カトリックには、ギリシャ語に由来する『普遍的』という意味があるという。2世紀初めにペトロやパウロらが地中海各地に教会を建てた。これらの教会を、地理的な制限をせずに全体的な概念として普遍化しようとする考えが「普遍的」という意味の基になっている。

時代が進むとキリスト教内で議論闘争が起き、異端が現れ始めた。異端と区別し、カトリックは自らをイエスの弟子の教えを正統に受け継いでいる者だと主張したのである。こうしてカトリックという言葉に「正統な」という意味内容が加わった。

田上教授は「カトリックは権威がしっかりしており、それは身体性を伴って目に見える形で表れている」という。その一例がローマ教皇だ。ローマ教皇とはカトリック教徒の精神的指導者のことであり、現在はアルゼンチン出身のフランシスコが務めている。キリスト教の二大勢力の一つであるプロテスタントには、ローマ教皇のように権威を体現する存在はない。

カトリック教徒はローマ教皇に熱狂する傾向にあるが、この理由を「権威の最終的な所在を確認できる存在が信徒にとってはありがたいからではないか」と話す。

日本におけるカトリック信者は約43万人(2012年)と日本の人口1億2000万人のうち0・5%にも満たない。しかし田上氏はこのことを悲観的にはみていない。近年の結婚式がキリスト教化していることは、安土桃山時代から第二次世界大戦時までもの長い間存在していた。アンチキリスト教徒が減ってきていることの表れだろう。また、カトリックは今後も一定のマーケットを保持していくだろう田上教授は推測する。「カトリックは自由とは違う、それよりも一歩先のところにある価値を教えてくれる。自由に疲れた人、さらには社会の流れに乗れなくなってしまった人をも大きな権威をもって受け入れてくれるところがカトリックの魅力だ。その魅力に惹かれた人がカトリックを信じるようになるのだろう」。

仏教と同じくらいカトリックの知識を持っていると、ドラマの見方も少し変わるかもしれない。  (河合遥香)