町田彩夏

18歳選挙権、女性の社会進出に動く「スーパー女子高生」

「政治を語れる女の子」としてラジオなどさまざまなメディアに引っ張りだこなのが法学部政治学科1年の町田彩夏さんだ。

3月までは女子高校生としてさまざまな活動に精力的に取り組んだ。生徒会に加えて、日韓高校生交流キャンプ、聞き書き甲子園に参加し、全国高校生生徒会大会の運営、18歳選挙権の実現を目指すTeen’s Rights Movementや第1回女子高校生未来会議実行委員長を務めるなど、かなり多忙な3年間だった。

政治に関心を持ったきっかけは生徒会選挙に出たことだ。「選挙は自分のマニフェストが支持されているかどうか、結果が数値化されて返ってくるところがおもしろい。政治においても同じことで選挙の結果を見れば、時代の流れや世論が見える」。選挙への関心は次第に政治への関心に移っていった。それが高校時代から続く様々な活動にもつながっていく。




日本の投票率の低さは大きな問題だと考え、18歳選挙権の実現を目指す。高校時代はTeen’s Rights movementの活動で電子署名運動やシンポジウムの開催などを行った。18歳が選挙権を得れば、教育現場でも政治的判断を養う教育が行われることが期待される。高校生の政治に対する関心も高まり、継続的に投票に行くだろう。今後も継続して活動を行うつもりだ。

関心は投票率の問題に留まらず、「女性の社会進出」にも及ぶ。きっかけは高校1年生の時だ。生徒会長に立候補した時、教師に「女のくせに生意気だ」と言われた。それまでの努力や実績が性別という自分では変えられない枠組みで否定された事がとてもショックだった。教育現場でも差別があるのなら、社会に出た時、その差別はさらに強くなるのではと不安を感じた。

「女性の社会進出」をテーマとする活動の代表例が「女子高校生未来会議」だ。昨年の12月には実行委員長として立ち上げに関わった第1回が、今年の7月には第2回が行われた。「女子高校生未来会議」は女子高校生が集まり日本に存在している女性を取り巻く問題を議論するイベントだ。様々な分野で活躍する女性たちも招かれ、共に議論して新しいマニフェストを作り上げる。女子高校生目線で作られたマニフェストは大人の考えと違う斬新なものだ。大学生になった今も、第3回を行うためのサポートを全力で行っていきたいとし、活動の幅をさらに広げることにも意欲的だ。




「選挙」と「女性の社会進出」、二つのテーマを軸にこれまで活躍してきた。将来については「政治家になるのも良いけれど、この日本を変えていくには他にもアプローチの方法があると思う。今を全力で生きて沢山の経験を積んだ上で将来は決めていきたい」。

在学中、そして卒業後、どのような活躍を見せてくれるのだろうか。これからも休むことなく走り続ける。

(平沼絵美)