塾生には常識だが、まことしやかにささやかれている「銀杏伝説」の季節が今年もやってきた。1年次、日吉キャンパスの銀杏の葉がすべて落ちるまでに彼氏・彼女ができないと、大学4年間独り身、という恐ろしいジンクスだ。

「日吉の銀杏並木が綺麗な季節だけど、恋人がいなくて焦っています」(経1・男)

季節柄、こんな依頼が事務所に飛び込んできだ。え? 慶大はキラキラ大学だから皆リア充なんじゃないの? と思っている受験生、勘違いしてはいけない。塾生の6割近くは非リアだ(塾新調べ)。

ただ、この伝説には、文学部1年女子限定というものや、2年まで日吉にいる学部は2年の秋まではセーフ、といった諸説がある。しかしクリスマスも見据えて、銀杏の葉が散るこの季節、いずれにせよ不安が漂ってくるようだ。

日吉の銀杏並木は、その美しさからまさに日吉ふれあい公園キャンパスのシンボルである。銀杏は生育が良く、維持管理もしやすいことから、街路樹に適している。日吉では80年以上前、開校とほぼ同時期に植えられている。銀杏の寿命は数百年なので、まだ現役バリバリだ。このままでは、未来の塾生たちもしばらくこの伝説に悩まされることになる。

「散る前から恋を諦めて悟りを開く姿勢こそ、尊重されるべき」と某所員は格言を残したが、悟りを開くのはまだ早い。恋のチャンスがないのなら、葉が落ちなければいい。先月某日、事務所では「銀杏落葉阻止委員会(仮)」を立ち上げ、対策を考えた。「伐採して第4校舎建て替えの木材にする」「重力をなくす」などの意見が出されたが、より柔軟な読者の知恵は何を捻り出しているだろうか。

もはや、銀杏とかけて実のない話をしてきたが、伝説は伝説でしかなく、実態調査はないのが現状だ。ならば、塾生新聞がやってしまおうではないか。

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【こち三田】塾生注目!!「銀杏伝説」を制せ part2