昨年11月11日に日吉キャンパスで業界講演会が開催された。全塾ゼミナール委員会が主催し今回で27回目となった業界講演会には、就職活動や研究活動に役立てようと、多くの塾生が参加した。

 

慶大の就活生に人気のコンサル・シンクタンク業界からは、野村総合研究所、デロイトトーマツコンサルティング、アクセンチュアと3社が参加。塾生新聞は、このうち野村総合研究所とデロイトトーマツコンサルティングの講演を取材した。

 

 

野村総合研究所

 

野村総合研究所(以下、NRI)からは、入社5年目の須山氏(法学部政治学科卒)と入社7年目の岩田氏(法学部法律学科卒)の2名が登壇した。

 

NRIは「経営戦略コンサル×シンクタンク」と「IT」を武器に、企業・社会・産業の問題解決に取り組んでいる。会社の成り立ちがコンサルとITソリューションで異なることもあり、経営コンサルティング部門ではITという出口にとらわれることなく顧客の問題解決に貢献している。

 

パネルディスカッションでは、塾生からさまざまな質問が投げかけられた。

コンサルタントとしてのやりがいについての質問に対し、岩田氏は「日本の一つの時代を築くところに貢献している最中だなと思っている」と回答し、具体的な国の制度づくりの話も交えながら「日本の一つの時代の流れに対して実際の動きを作るのが我々の仕事であり、それがやりがい」と答えた。須山氏は、「コンサルタントとして社会に対してすごく大きなインパクトを与えられる。(岩田氏の言うように)国の制度づくりに関わることもある一方で、グローバルに活躍されている顧客の支援を通じてグローバルに影響を与えられる。くわえてお客様の価値創出に貢献することで、巡り巡って一消費者である自分の生活を良くすることもできる。このように、マクロ・ミクロ問わずさまざまなインパクトを与えられることがコンサルタントのやりがいの一つだと思っている」と回答した。

 

また、須山氏は「やりたいことを仕事にするのが一番大事な部分ではないか。そうでないとやはりモチベーションを維持するのが難しい。自分がやりたいことは何かを考えるうえでは、これまで自分が取り組んできたことを振り返る自己分析が重要。これまでの人生のなかで自分がどのような意思決定をしてきたのかを振り返ることで、自分はどのような価値基準を持っているのかを知ることができ、それはすなわち自分の就職活動における軸を考えることにもつながる」として講演を締めくくった。

 

 

デロイトトーマツコンサルティング

 

デロイトトーマツコンサルティング(以下、DTC)からは、2014年に経済学部を卒業した池崎氏、2020年に商学部を卒業した吉野氏、2021年に法学部政治学科を卒業した傳田氏が登壇した。

 

講演では、DTCの企業説明や総合コンサルについての説明ののちに、パネルディスカッションが行われた。

チームで働くやりがいについて、傳田氏は「ワンチームというのをとても実感している。一つのプロジェクト、チームを通して私を育てようという意思が感じられる。直属の上司と定期的にミーティングをし、私の動きに対してアドバイスをしてくれるため、成長を実感できる」と答えた。これに対して池崎氏は「チームメンバーと細かいタイミングでミーティングがあり、その中で自身が抱えている課題は何なのか、それに対してどうアプローチするかというのをアドバイスするなど、細かいタイミングでサポートしている」と回答した。

 

「休日や隙間時間ではどんな勉強をしているのか。自己研鑽の部分についてお伺いしたい」という質問に対し、吉野氏は「社内では勉強会があり、全社的なものからユニットやチームによるものもあるため、普遍的なものから専門的なものまで勉強できる。そこに加えて本を読み、クライアントに合わせて必要な論文や学術研究を見ている。社外では、他の分野で働いている大学同期などの話を聞くようにしている」と回答した。

池崎氏は「得た情報をいかに自分の目の前のことにつなげるか。ただの知識ではなく、自分の使えるものにするのかが大事。得た知識やスキルを変換して自分のやりたいことややらなければいけないことに落とし込み、自分にないスキルは補填すればいいので、誰かと一緒にやるというのが大事になってくる」と答えた。

 

講演の最後に、2人は塾生に対し一言ずつメッセージを述べた。吉野氏は「今を楽しむことが大切。他の人に否定されても、自分を信じて自分が夢中になれることをやっていっていくと人生がより豊かになる」と答えた。傳田氏は「人生に正解はないと信じているので、入った会社で自分を輝かせていくかどうか。どんな会社に入っても皆さんならそこで活躍できると思う」と回答し、池崎氏は「何かに本気になって、本気になった回数が自分を成長させる」と塾生に対しエールを送った。

 

吉川和子