慶應塾生新聞会 三田オフィス

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新しい映画の形 「旅する映画館 Café de cinéma」

「旅する映画館 Café de cinéma」は、仲間同士で語らいながら映画を楽しめる空間として注目を浴びている。発案者であるchappyさんに話を聞いた。

「旅する映画館」とは

大きなスクリーンで上映される映画を鑑賞しながら、食事や会話を一緒に楽しめる空間だ。一つの上映に10〜15名ほどの参加者が基本であるが、時には50名以上の大規模上映も行われることもある。
30〜40代を中心に、学生をはじめとする若者から、アーティストや作家など、参加者の層は幅広い。「機会を逃した映画を観るため」「上映イベントそのものが好きだから」「会場(お店)でイベントがあることを知り、興味が湧いたから」など、「旅する映画館」に訪れる理由や目的は千差万別である。

映画鑑賞の意義

chappyさんは映画鑑賞に三つの意義があるとする。一つ目は、自分の視野を広げたり、芸術を直感的に感じさせてくれたりすることだ。二つ目は、映画を通してコミュニケーションをより充実させてくれることだ。三つ目は映画を観る人の心を躍らせてくれることだ。落ち込んだ気持ちを前向きに、上を向いて現実と向き合う勇気をくれるのである。

「旅する映画館」の魅力

インターネットを通じて、いつでもどこでも映画を鑑賞できる時代。だからこそ、多くの人と映画を鑑賞することで色々な角度から映画を楽しんでもらうことを大切にしている。さらに、お客さん・店のスタッフ・上映スタッフなど、多くの人が繋がり合うことで映画を含めた「時間」を楽しむ空間を作り出している。
また、「旅する映画館」はただ単に映画を鑑賞するだけでは終わらない。毎回、上映の際には映画のコンセプトに合わせた雰囲気づくりや映画に登場する食べ物が用意される。目で見て、匂いで感じ、舌で味わう。「スクリーン上のシーンと重なった瞬間の料理の美味しさは何倍にも美味しく感じる」とchappyさんは話す。「旅する映画館」は五感で感じることを大切にしているのだ。

コロナに負けない

新型コロナウイルスの拡大予防で、映画館に人を集めることはできない。だからこそ、「前向きに映画を観る機会を創り出したい」と、オンラインでの上映会を開催している。首都圏外からの参加も可能で、場所や時間に縛られない新たな映画館のスタイルを創り上げた。この取り組みは自粛期間が過ぎても続けていく方針だ。

「人と人の繋がり」に重点を置いた「旅する映画館」に足を踏み入れれば、そこにはほっと一息つける温かい場所が待っている。映画の新しい時代もすぐそこにあるのかもしれない。(古嶋 凛子)