関東大学バスケットボールリーグ戦10月21日までに全日程を終了した。1部最下位の慶大は29日から行われた入れ替え戦で2部1位の大東文化大学と対戦。1勝2敗と負け越し、来年のリーグ戦は2部で戦うこととなった。なお、26日からインカレが代々木第2体育館で始まり、慶大も出場する。
 
 
青学第一戦
【慶大74―81青学大】

 連敗を止めたい慶大は、前半は青学大に13点のビハインド。しかし、青学大のファールトラブルから徐々に慶大に流れが傾き、小松(総4)の3Pなどで追い上げる。4Qに、岩下(総1)がバスカンを決めて同点に。しかし、1敗で首位を走る青学大が意地を見せ、ここから連続得点で突き放す。慶大は何とか岩下と小林(総2)のオフェンスで反撃するが及ばず。連敗はついに7となった。
 
 
青学第二戦
【慶大70―96青学大】

 前日に続き慶大は1Qからパスミスを連発するなどプレーに精彩を欠き16点差をつけられる。前日はファールトラブルもあり青学大の荒尾を抑えた岩下もこの日は思うようにプレー出来ず、18得点を許した。26点差つけられて迎えた4Qには主力選手を全員下げる余裕を見せられ、8連敗となった。
 岩下は「青学大は昨日と劇的には変わっていないがアジャストしてきた。こちらは5人がバラバラで一つ一つのプレーの精度が低かった」と唇を噛んだ。
 
 
東海第一戦
【慶大84―67東海大】

 直前に行われた他チームの試合結果により、慶大は最下位が確定。しかしながら、入れ替え戦に良い雰囲気で臨むためにも何とか連敗を避けたい慶大の気持ちが、ついに結実した。
 3Qまでは接戦となるが、4Qになると東海大がゾーンディフェンスを開始する。すると慶大は速いパス回しから相手ディフェンスのギャップを作ると3Pを次々と沈め、一気に東海大を突き放して勝利。早大との1戦目以来続いた連敗を、ようやく8で止めた。
 4Q中盤に勝利を決定づける3Pを決めたF酒井「普段より積極的に攻めようとしていたので、フリーになったらどんどんシュートを打つつもりでした」
 
 
東海第二戦
【慶大88―85東海大】

 東海大がF古川のオフェンスを中心に3Q終了時の12点差を猛追する。終盤には古川が3Pを決めると慶大はF小林が3Pを決め返すという白熱した展開になる。慶大1点リードで迎えた残り9秒、二ノ宮(環1)がフリースローを得、これを2本とも決めて3点差に。東海大最後のオフェンスでC嶋田の3Pがリングに嫌われ、慶大が逃げ切った。
 慶大は1部最下位となり、2部1位の大東文化大との入れ替え戦が決定。佐々木HCは入れ替え戦について「大東大の運動量のある外の選手をしっかり抑えるのが大事。相手は4年生中心のチームだが、(若い選手が主体の慶大は)若さの勢いで勝っていきたい」と話した。
 
 
大東第一戦
【慶大84―68大東文化大】

 慶大の相手は2部所属ながら春のトーナメントを制し、メンバーが4年生主体の大東大。下馬評は「大東大、絶対有利」だった。だが、試合は意外にも慶大が大東大を圧倒し、あっさりと先勝した。
 序盤から大東大の選手は緊張のせいか動きが硬く、フリーのレイアップを外してしまうなど波に乗れない。それに対して慶大は「あまり緊張したことがない」というC岩下が23得点、22リバウンド、5ブロックと大活躍。一方、アウトサイドの選手はオフェンスでカットインを多用し大東大のファウルトラブルを誘う。結果、エースのG竹野、G阿部の2人を計22得点にシャットアウトした。
 岩下「大東大の実力はこんなものではないと思う。明日は相手の勢いを跳ね返して2戦で終わらせたいです」
 
 
大東第二戦
【慶大75―84大東文化大】

 慶大が圧勝した前日とは打って変わって、2戦目は白熱した戦いとなった。
 1Q開始後、慶大は大東大に3Pを連続して決められ、点差を広げられた。しかし、2Qに入るとF小林、F酒井(環1)が連続して3Pを決め、慶大は一気に1点差まで追い上げる。しかし、セットプレイを意識しすぎたためか、ディフェンスからの速攻が特徴の慶大のプレイスタイルが崩れてしまう。その結果、後半に入ると大東大のG竹野やG阿部に走りこまれ、最終的には突き放された。
 敗因について、佐々木HCは「スタートで10点離されたのが後手になってしまった」と語った。
 小松「自分達の代で下級生を2部に落としたくはないので、1部に残ってインカレに繋げたいと思います」
 
 
大東第三戦
【慶大78―86大東文化大】

 運命が決まる3戦目。慶大、大東大共に一歩も譲らない接戦であったが、4Qには小松がファウルで退場するなどし、慶大は大東大に8点差で敗戦した。その結果、慶大の2部降格が決定した。
 佐々木HCが「自分たちのミスが敗因」というように、慶大側のファールが目立った試合であった。また、初戦で活躍した岩下が、ボックスアウトに苦戦したのも要因の一つである。
 岩下「集中力と5人の結束に波があった。インカレでは、東海戦のような自分たちらしいバスケットをやって来年につなげたい」

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 降格の最大の原因としては、選手のケガなどのアクシデントが多発したことにある。今は気持ちを切り替え、岩下が話すようにディフェンスからの速攻という慶大らしいバスケットをインカレで見せてほしい。