馬術部 馬と共に成長する

日吉キャンパス内にある、体育会馬術部の練習場を知る人は少ないのではないか。日吉駅から綱島街道を通り矢上キャンパスへ向かう途中、右手に馬場は見えてくる。そこには馬に乗って颯爽と走る部員の姿があった。

馬術は男女の差がない唯一の競技であり、幅広い年代に親しまれている。演技の美しさと正確さを競う「馬場馬術」、障害をミスなく飛越しながら速く走る「障害馬術」、馬場と障害にクロスカントリーを加えた「総合馬術」の3種目から成り立つ。

馬との信頼関係を日々築く
馬との信頼関係を日々築く
馬術は意外にも全身を使うスポーツだ。馬に指示を出す際には、腿(もも)の内側にある内転筋に力を込める。頭と背中、腰と踵(かかと)を一直線にするため、腹筋や体幹も重要となる。 

ところが馬術は大学から始めても十分試合で活躍できるという。特に慶大馬術部は推薦がなく、未経験で入部した部員が多い。努力すれば、3~4‌カ月で試合に出られるそうだ。入部のきっかけこそ「動物が好きだった」、「何か運動を始めたかった」など様々であったが、「馬への愛情」は全部員が持っている。

馬は現在、医学部馬術部が所有する2頭と合わせて17頭おり、OBの厚意で寄付された。部員が協力して世話を行い、丁寧に手入れがされている。馬の健康状態は毎日チェックし、練習中もストレスを与えないように工夫している。

主務の田中雪子さん(法3)は、「生き物と一緒に競技できることは馬術の魅力」と語る。ペアの馬とコミュニケーションをとることは大切だ。日々の練習の中で信頼関係を築き、心を通わせる。

近年では、平成27年度全日本学生馬術大会の馬場馬術競技で個人8位入賞を果たすなど、実績も残している。今年は馬と部員ともに十分そろっており、団体戦にも出場できる見込みだ。昨年始めた総合馬術の練習も本格的になるという。

これからも関東大会や全国大会、早慶戦など多くの試合に、「人馬一体」となって挑んでいくのだろう。体育会馬術部の今後の活躍が楽しみだ。
(原科有里)