本当は怖い、栄養ドリンクの話

栄養ドリンク表
カフェイン中毒が原因で男性が死亡した。先月のニュースに衝撃を受けた人も多いだろう。男性が摂取していたのは「エナジードリンク」と言われているが、「ドリンク剤」「栄養ドリンク」など様々な商品の違いはあまり知られていない。私たちが何気なく口にするこれらの飲料にはどんな危険性があり、何に気を付けるべきか。慶大薬学部教授の望月眞弓氏に聞いた。

一般に「ドリンク剤」や「栄養ドリンク」「エナジードリンク」と呼ばれている商品は、医薬品、医薬部外品、清涼飲料水に分けられる。医薬品や医薬部外品には効能が明記されており、その内容や成分は医薬品医療機器等法の制限を受ける。一方清涼飲料水にあたる「エナジードリンク」は医学的な効能はない。

医薬品・医薬部外品には定められた使用量がある。「量を多く摂取したからといって効果が大きくなるわけではなく、副作用が強まる危険もあります」と言う。正しい量で飲み続けるのは問題ないが、多量摂取を毎日のように続けると有害に作用する。

清涼飲料水ならどれだけ飲んでも安全であるということは決してない。先月発覚した死亡事故の要因である「エナジードリンク」とは、まさに清涼飲料水のことだ。含有量は違えど、医薬品と同じ成分もあるので、飲み方を間違えれば副作用が生じる。

どのような行為が危険なのだろうか。「ドリンク剤やエナジードリンクに限らず、コーヒーなどのカフェインを含む飲料を短時間で大量に飲むと不眠や興奮、さらには痙攣や不整脈などの症状が出る恐れがあります。また、酒との飲み合わせも危険です」と指摘する。

私たちがこれらの商品と付き合っていくためには、どのようなことに気を付けるべきか。「まずは成分表示を確認し、製品の分類を知ること。含有成分に気を配り、適切な量や頻度を守ることです。また、サプリメントやドリンク剤はあくまでも補助的に使うものなので、睡眠、食事、運動から健康を作っていくことが大切です」。

課題も疲労もたまる学期末、エネルギードリンクの類は助けになるが、過度に頼りすぎないことが大切だ。
(安田直人)