全塾協議会の来年度の予算編成が決まった。かねてから予定していた秋祭実行委員会への交付金増額と、共済部の予算削減が実現する見込みだ。
今年は秋祭実行委員会への予算が30万円から60万円に増額した。秋祭実行委員会は現段階で唯一のSFCにおける全塾協議会加盟団体である。3年前の加盟当時の予算は10万円であったが、SFCへの利益還元を進める目的で、徐々に予算が増額し、来年度から60万円が交付されることになった。
今年度秋祭実行委員会の代表を務める湯澤きりくさん(総2)は、「これまでステージに照明がなかったため、日没後は発電機を稼働していたが、音が騒がしく明るさも十分ではなかった。今年、交付金が30万円に増えたことによって照明を取り付け、日没後も出演者に明るいステージを用意できた」と話す。
増額した分の財源は他団体の予算を切り詰めることによって捻出した。知名度の点で三田祭などよりスポンサーが集まりにくい秋祭にとって交付金は貴重な財源となる。60万円に交付金が増えることについて湯澤さんは「出展・出演団体の皆様に還元できるような使い道をしていきたい」としている。
全塾協議会では昨年度から、上部団体が自治会費交付金を下部団体に再分配する場合の使途を詳細に記録することになった。少なくとも昨年度についてすべての団体がどの団体にいくら交付金を再分配しているか把握できる状況にある。
また、共済部の予算は日吉の事務員を減らすなどコストの削減を進めた。前年度の60万円から30万円へと交付額が減った。
来年度以降、自治会費が増額すれば現在、自費で活動資金を賄うオリエンテーション実行委員会など、交付額が0円の団体にも予算を配分することが考えられる。ほかにも福利厚生機関は現在0円の交付であるが、来年度から各団体をまとめる機関として役割を果たすことも検討されており予算が付く可能性がある。
全塾協議会事務局長の伊藤涼太さん(法4)は「どの団体も慢性的に活動資金が不足しており、大変心苦しくも予算を削っている。これ以上の活動への支障が出ないように内部留保の利用を許可することで予算を確保している」と述べている。
なお、今回の予算は財源確保を目的に打ち出した自治会費値上げの動きが本格化する前に組まれている。今月行われる全塾協議会事務局長選挙に立候補した諸田・岡本ペアもこの動きを支持しており、当選した際には次年度以降の予算編成方針に変化が見られる可能性がある。